第21章 *終曲サバナクロー*
保健室
『ユウ、起きた?』
ユウ『んん?ここは...』
エース『後半試合が始まってすぐ、グリムがぶん投げたディスクが頭に直撃して気絶したの。覚えてない?』
グリム『超ロングシュートを決めてやろうと思ったんだけどな~』
ジャック『初心者が無茶な真似するからだ』
『グリムは反省して』
グリム『ぶな"ぁぁぁぁ...まらほおふかむんらねーんらろ!(また頬を掴むんじゃねーんだゾ!)』
『悪い子には頬っぺたムニムニの刑』
エース『ははっ、久しぶりに見たわレイラの刑』
デュース『とにかく目が覚めて良かった。全然目を覚まさなかったから、打ち所が悪かったんじゃないかと心配していたんだ』
エース『てなわけでお前が寝てる間に閉会式もとっくに終わって、もう会場の撤収作業も始まっちゃってるよ』
ユウ『どの寮が優勝したの?』
すると、向かい側のベッドがガサッと動き、先程までユウ同様眠っていたレオナとラギーが体を起こした
レオナ『優勝はディアソムニア寮だ』
ラギー『あーあ。結局手も足もでなかったっすねぇ。他の寮のやつらにもボコボコにされるし、今年の大会は散々っす』
ジャック『レオナ先輩、ラギー先輩!目が覚めたんすか』
レオナ『ちっ...この俺が昼寝以外で保健室のベッドを使うハメになるなんてな』
ラギー『ディアソムニア寮生は一人もここに担ぎ込まれてないところがまた、腹立つっすねぇ』
エース『噂には聞いてたけど、マジでディアソムニアの寮長ハンパなかったわ』
デュース『あぁ...凄かったな。ユウやレイラも見たら驚くはずだ』
ユウ『レイラも見てないの?』
『ん...リドルさんとの約束で、エキシビションマッチ終わったら保健室行くってなってたから。ユウが倒れて運び込まれるのと一緒に来て寝てた』
ユウ『そっか。にしても本当に凄かったんだね..』
エース『アレに勝てるイメージ湧かないのはわかる...って思っちゃった』
ジャック『フン、挑む前から負ける気でいたら、勝てるもんも勝てねぇよ。俺は来年は絶対ディアソムニア寮に勝ってみせる。卑怯な手を使わず、俺の全力を尽くしてな』