第111章 *幕間の章*
ユウ『!!』
その瞬間、見開かれた目に僅かに希望の光が宿る。イデアが戻ってくるということは、今まで知ることのできなかったレイラの現状を知ることができる
その内容が良くても悪くても、今のユウにとってはそれを知れることだけでも一縷の希望の光となった
アズール『学園長からも恐らく連絡があると思いますが、貴方もその会議に呼ばれることになります』
ユウ『ーーーぅぅぅっ..!』
アズール『話は終わりです、どうぞ行ってください。また泣きわめかれても困るので』
嬉しさにまた泣き出しそうなユウに顔を曇らせ離れていくと、背後でエースに連れられて遠ざかる足音にため息をついた
ユウたちがいなくなったことでほとぼりが冷め、ざわついていた生徒たちも散り散りになっていく。ようやく落ち着けたとメガネを正し、相変わらずニヤニヤしているジェイドをひと睨みした
"なんでそんな平気でいられるんですかぁぁぁ!"
アズール『...平気なわけがないだろうが』
ギリッと奥歯を噛み締め冬の海の瞳が深みを増す。レイラが倒れ、しかもブロットを吐くという聞いたこともない症状に、最初は学園長のタチの悪い冗談を疑わざるを得なかった
イデアからのメッセージでようやく本当の話だと気づくと、頭を抱え動揺で気が狂いそうになったのを今でもよく覚えている
アズール『(他の寮長や副寮長たちも目に見えて気を落とし、そのせいでどの寮も士気が乱れている。やはり僕らには彼女が必要不可欠だ..)』
彼らが意気消沈している今、お得意の口八丁で唆せば"良い取引"ができるはず。だがどんな時でも商売魂を失わないアズールにとっても、この状況でそんなことは決してしなかった。というより、自分も彼らと同じ状態の中で、そんなことをやる気は起きなかった
アズール『いつまでもこの調子では困りますね。早急にレイラさんには元気になって、学園に戻ってきてもらわなければ』