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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第21章 *終曲サバナクロー*




その後ブツブツと小声で呟くクロウリーにユウが思わず、悪い人だ!と突っ込むと、咳払いをして選手達を会場へ行くようにと促した



傍らでは、レオナと話をしていたラギーがユニーク魔法で自らの頬を引っ張り、対象者であるレオナに無理やり笑顔を作らせじゃれている姿が見えた


そんなやり取りを遠くから見つめ、寂しそうに目を伏せるレイラに、リドルはそっと彼らが見えないように背を向けた


リドル『さぁ、キミは今から保健室だ。魔力と体力の消費が激しいからね』


『リドルさん、私...試合見たい』


リドル『...だけど、キミは今すぐにでも安静にすべきだ』


『せめてグリム達の...ん?そういえばグリム達っていつでるの?』


するとグリムは思い出しかのように叫ぶと、クロウリーに対しオンボロ寮の出場はどうなるのだと詰め寄った。案の定クロウリーは既にオンボロ寮を抜いた出場スケジュールを組んでしまい、公式として出られなくなっていた


落ち込むグリムにレイラがある1つの提案を口にした


『ね、エキシビションマッチ、的な試合はできないの?公式じゃないけど、本戦が始まる前だから今からでも入れられるでしょ?』


学園長『ん~~??おぉ、それはいいアイデアです。本戦が始まる前に余興として行えば問題ありません。きっと目立ちますよ~!』


目立つ、という単語に乗せられ、グリムはおおはしゃぎで上機嫌に飛びはねる


ユウ『でもマジフトって7人じゃ...』


『エース、デュース...お願い?』


エース『おう、任せとけよ』


デュース『補填選手の役目、俺達が請け負おう』


リドル『レイラ、彼らはハーツラビュルの寮生だよ』


『でも他の寮のチームに入っちゃダメってルール、ないよね?リドルさん...お願い』


抱き抱えているからか、自然と上目遣いで見つめられ、その愛らしく潤ませる深紅の瞳にリドルは根負けした


リドル『誰だい彼女にこんな事覚えさせたのは』


ユウ『僕を見ないでください』




ジャック『対戦相手がいねぇなら、俺達サバナクローが相手になるぜ』


『ジャック...ありがと。優しいね』


ジャック『か、勘違いすんじゃねぇ。借りをさっさとチャラにしちまいたいだけだ!いいだろ、先輩がた』




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