第20章 *強襲ファング*
『『はい!』』
リリア『あい分かった。暫しの間持ちこたえよ』
危機的状況にある中、それでもリドルはあくまでも冷静に的確な指示を三人に出す。エース達はすぐに怪我人の元へと走り、リリアは小さく頷くと瞬間移動で姿を消した
レオナ『ガアアアッアアアッ!!』
ジャック『よく分からねぇが、レオナ先輩をブン殴って正気に戻せば良いんだな?』
ラギー『オ...オレも、手伝うっす...ゴホッ..あそこまで言われて寝てられるかってんだ...』
先程までレイラに支えられながら座り込んでいたラギーが、未だに苦しみながらもゆっくりと立ち上がりレオナと対峙する
『ハイエナさん...その身体じゃ』
ラギー『大丈夫っすよ、お姫様...ゲホゲホッ!オレって、結構丈夫にできてるんで...』
レオナ『ハイエナ風情が俺に刃向かおうってのか?ハハハッ...笑えねぇ冗談だ。全員明日の朝日は拝めないと思え!』
リドル『レイラ』
『私...私は...』
リドル『キミはレオナ先輩を止めに来たんだろう。ならば、一緒に戦うべきだ。大丈夫、ボク達が全力でキミを守る』
『リドルさん...っ、分かった』
リドルの差し出した手をしっかり握ると、立ち上がりマジカルペンを握りしめた
グリム『ユウ、アイツを捕まえればマジカルシフト大会に出られる!気合い入れるんだゾ!』
ユウ『来るよ、みんな!』
レオナ『覆せない世界など、全て砂に変えてやる...!全部無意味だ...何もかも!』
ラギー『あんた、いつもそんなこと考えてたんすか...?今まで、ずっと...』
『レオさんは...認めてほしかったんだね。誰かと比べられず、自分自身の力を...』
ラギー『お姫様...無茶はダメっすからね?』
『ハイエナさんこそ..』
レオナ『全員砂に変えてやるっ!!』
猛獣の化身が勢いよく飛びかかり、縦横無尽に駆け回りレイラ達を攻撃していく
ユウ『うわぁっ!!』
グリム『ぶな"っ!!』
息もつかせぬ程の猛攻に、避けるのに必死になる余り足がもつれユウはグリムごとその場に躓いた
『ユウ!グリム!』
ユウ『だ、大丈夫..』
グリム『ぺっ、ぺっ!口に砂が入ったんだゾ...』