• テキストサイズ

【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第108章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(夢世界)*






ズキッ...




『っ...また..』





いつの間にかしなくなっていた頭痛が再び襲い頭を抱える。あの時よりは痛みは酷くなかったが、長く続けば間違いなく今後に支障が出る


やだな..とため息1つはいて、そろそろ戻ろうかと思い始めたその時、













バシャバシャバシャっ..!!!




?『レイラっ!!!』












『ぇ.....っわわ!』


水しぶきを上げながら全力で走ってきた人物に勢いよく後ろから捕まえるように抱きしめられ、海から引き離すように後ろへと引きずられていく


すっかり油断していたせいで直前まで足音に気づかず、抱きしめられた後もされるがままに足首のあたりまで連れて行かれていった


突然のことにバクバクと心臓が鳴り、振り返ることもできず軽くフリーズしていると、耳元で乱れた呼吸を整える息遣いが掠める






?『はぁ、はぁ、はぁ..っ!!』


『ぇ、ぁ..』





?『頼む、早まるな!!』



『え?』





なんのことを言っているかも相手も分からず内心パニックを起こしかけていると、ふと力強い腕に纏うライムグリーンの袖、視界の端で揺れる柔らかい銀の髪にハッとして気づき恐る恐る問いかける



『..シルバー、さん?』


シルバー『すまなかった..っ!』


『え?』




シルバー『これまでの旅の中で何度か不安そうにしているのは見ていた。だが、お前がここまで思い詰めていたなんて..全く知らなかった』


『あの、えっと..』


シルバー『お前には今まで苦しい思いや痛い思いを何度もさせてきた。様々な理不尽に耐え、激しい戦いに身を投じ、俺の弱さが生んだ闇の深淵にまで巻き込んでしまった。


そのせいで心も体も傷だらけになって...考えればすぐ分かったはずなのに..』


『シルバーさん?あの..』


シルバー『守ると誓っておきながら、俺は結局何一つ守れていなかった。逆に助けられてばかりで、それが余計に深く傷つけここまでお前を追い詰めてしまったなんて...っ』



/ 2232ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp