第108章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(夢世界)*
オルト『うん....分かるよ。すごく心配、だよね。でもレオナさんの言う通り、今僕たちにできることは何もないんだ。それはリドルさんだけじゃなく、兄さんも同じ。僕も今すぐ兄さんの夢まで飛んでいって、無事を確認したい...』
トレイ『オルト....ごめん、そうだよな。お前が一番不安だよな』
オルト『でも今飛び出しても、ただ迷子になってみんなに迷惑をかけるだけ。それに僕だけで夢を渡ったら、マレウスさんにバレちゃう。
ううっ..僕の言動、さっきからすごく矛盾してる。行動プロセスと抑制プロセスが魔導回路の中で無限ループするんだ。いくつものスレッドが競合して、デッドロック状態になってるよ!本当に、何もできない。
ああ、僕、今すごく役立たずだ..!僕、一体どうしたらいいの?』
最愛の兄を助けに行きたい気持ちと、むやみに動いてはいけないという気持ちがせめぎ合う
心というバグを持った彼だからこそ、ただの機械では感じ得ない相反する矛盾な気持ちに混乱し、エネルギーの足りていない体では何もできないという無力感が更に不安を煽っていく
『オルト...』
シルバー『お前が焦る気持ちはよく分かる。だが今は安静にして、怪我を治すことが最優先だ。もし今すぐにお前の両親や、イデア先輩に連絡が取れていたとしても、絶対に俺と同じことを言うだろう』
オルト『でも...』
シルバー『いいか?お前は絶対に役立たずなんかじゃない』
デュース『シルバー先輩の言う通りだ。お前とレイラがいなかったら、ローズハート寮長に一発食らわせることなんかできなかった!』
セベク『それどころか、僕たちだけでは満足に夢を渡ることすら出来なかったはずだ』
ユウ『そうそう。最初の頃なんてみんなで仲良く落っこちて団子状態だったからね』
グリム『夢を渡るたび、毎回ドシーン!って地面に落ちなくなっただけでも、すげーことなんだゾ』
オルト『そんなの、みんなの魔法でだって...今回も上手くいかなかったし..』