第19章 *叛逆ビギニング*
真っ暗な世界に私の泣きじゃくる声だけが響く
散々泣いて泣いて、もう涙すら出なくなってようやく私は顔をあげた
[サア、ココカラどうスルンダイ?]
あぁ、それでも...
『...起き、なきゃ...』
[エッ?]
それでもあの人を...
『起きて、レオさんを止めに、行かなきゃ』
助けたい...
[バカダねぇ...カレに言わレタコトヲワスレタノカい?]
『忘れてない...今でも辛くて悲しくて折れちゃいそう。でも、過去は変えれなくても今を変えることはできるから』
[2度もタイセツなヒトカラ裏ギラレテ、アレダけイワレタノニ、ソレデモ行くノカイ?ソンナモノハ偽善ダ、自己マンゾクデシカないよ]
『何だっていいよ。私は私のやりたいことをする』
[...ワカッた。デもソノ前に恒例のキオクタイムダヨ]
『いらない...』
[拒否ハユルサナイ。コレをミテキミガ彼ノモトニ行クノヲヤメル事ヲネガッテイルヨ]
また砂嵐が視界いっぱいに広がって、徐々にうっすらと景色が見えてきた。
でも今回は最初の時のようにシルエットと乱れた音声だけで、誰が誰なのか分からない
だけど一人だけ分かったシルエットがある
私だ
私が大勢の人に囲まれて...その人達は私に向かって何かをしてる
何をしているのかは分からない、だけど蹲る私のシルエットが小刻みに震えてる
痛い...痛い...
全身が痛い...私はなにもされてないのに、痛みだけが襲ってくる
?『ーーーーっ!!!』
?『ーーーにしろ』
?『ーーはーーーぜ?』
『ーーっ!!ーーてーーねがい!』
私が叫んでる...何かを必死に訴えてる
でも周りの人達は何も聞いてない
そんな私達を遠くから見ているシルエットが2つ
あれはもしかして...
『ーー!ーーけて!ーーん!』
私がその二人に手を伸ばして何かを叫んでるけど、二人は小声で何かを言った後、どこかへ消えてしまった
どうして助けてくれないの?
ねぇ、