第20章 *強襲ファング*
サバナクロー寮・マジフト場
〔No side〕
その頃ラギーは疲弊した体を引きずりながら、サバナクロー寮へ戻ると、マジフト場で待っていたレオナ達の元へとたどり着き、作戦の成功を報告した
待ちに待った栄光の時に寮生が歓喜に湧きレオナを讃えていた。だがそこにリドル達が現れ、沸いていた空気が一気に冷め止んだ
レオナ『これはこれは、ハーツラビュルの皆さんがお揃いで。それにそこにいるのはウチの1年坊じゃないか。ハーツラビュルに転寮したのか?』
ジャック『俺はただ、今のあんた達と肩を並べたくねぇだけだ』
レオナ『この裏切りもんが!』
リドル『伝統ある試合を汚す行為。"厳格"をモットーとするハーツラビュル寮の寮長として、見逃すわけにはいかない』
レオナ『あのなぁお坊ちゃん方。正義のヒーローごっこは他所でやってくれないか?』
ラギー『わざわざ敵の真っ只中に少人数で乗り込んでくるなんて、酔っちゃってるっすね~!』
ユウ『1つ聞きたいことがある』
レオナ『あ?』
ユウ『レイラはどこですか?』
冷静に問いかけるユウの言葉に事情を知らないリドルは驚愕に目を見開いた
リドル『レイラだって...!?彼女はハーツラビュルにいるはずでは』
ユウ『あの子は自分のやりたいことを見つけて、サバナクローに行ったんです。恐らく、レオナ先輩と話をするために』
リドル『キミはそれを知っていて了承したのかい?犯人の巣窟に行けばどんな目に遭わされるか』
ユウ『分かってます。それでも、僕は彼女の意思を尊重したかった』
レオナ『...レイラ?あぁ、あの無知で可哀想な兎だったら俺の手の中だ』
『『『!!』』』
レオナ『アイツは愚かにも直前まで俺達を信じていやがった。少し優しくしてやっただけで騙されてるのにも気づかずホイホイ心を許して、今は呆気なく俺の手で眠ってるぜ』
ユウ『レイラは貴方の事を...本当に慕っていたのに』
レオナ『...知ったことかよ』
サバナ寮生『レオナさん、やっちまいますか?』
レオナ『フン、軽く遊んでやれ』
レオナの指示で、ユウ達の前に何人ものサバナ寮生達が立ちはだかった