第108章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(夢世界)*
『セベクも。私達を行かせるために1人で戦ってくれてありがと。それと、あのときに言ってくれた言葉..すごく嬉しかった』
セベク『あ、あれは咄嗟に出たもので..そこに大した意味はない。ただ思ったことを気がつけば口に出していただけで...
なんだ貴様ら。ニヤニヤと締まらない顔をするな!!』
分りやすく狼狽える自分をからかうようにニヤける2人に吠え立てていると、全員確認のために集まるようにとトレイたちから声がかかった
トレイ『見たところ全員揃っていそうだが、念のため...ハーツラビュル、番号!』
エース『いち!』
デュース『に!』
トレイ『さん!』
ケイト『し!
………って、そうだ!リドルくんはどうなったの!?』
シルバー『まだ自身の夢の中だ。崩壊に巻き込まれて、かなり深い眠りに落ちてしまったのは間違いない』
グリム『深い眠りって..シルバーが落ちちまった、あのすげー寒くて真っ暗なとこか?』
シルバー『おそらく、そうだろう』
『......っ』
ユウ『どしたの?寒い?』
ギュッと自身の体を抱え込む様子に問いかけるも、ただ首を横に振るだけで口を開くことはなく、あの気が狂いそうなほどの闇の侵食の苦痛を思い出さないように目を強く閉じた
トレイ『寒くて真っ暗って..えらく抽象的だな。危険な場所、なのか?』
レオナ『...深淵』
トレイ『え?』
レオナ『闇に呑み込まれる前を第1階層。呑み込まれた後を第2階層とするなら、さらにその下..第3階層は、まさに深淵そのものだった。
俺も自分の夢で落ちたから分かる。何もなく、誰もいない。ただ、静かに暗闇が口を開けていた』
『..それって、ひとり、ぼっちってこと..?』
レオナ『いや。その奥には、醜悪な怪物が待ち構えている』
『ーーーー』
エース『えっ。なんすか、その怪物って..?』
レオナ『てめぇが1番見たくないものだ...
俺は自分自身だったが』
シルバー『確かに..俺が深淵で対峙したのも、その時1番直視したくないものだった。おそらくあれは、自らの心の闇が作り出した悪夢そのものだ。
リドルも今頃、1人で戦っているかもしれない』