第108章 *ツイステ7章 ー最終戦ー(夢世界)*
彼の視線の先を辿ると、自分が無事だったことに喜ぶ顔をしながらも、横にいるレオナへ嫉妬の炎を上げて威嚇するユウたちの姿を見つけ、今にも飛びかかってきそうな勢いにクスッと笑みが溢れる
『ん。行ってくる。
ねぇ、レオさん』
レオナ『あ?.......っ!』
顔を戻すと同時に触れた柔い唇に目を丸くさせ耳がピルルと震えた。軽いリップ音を残して立ち上がり、ユウたちのところへ小走りで駆けていく後ろ姿を暫くポカンと眺めていた
レオナ『......はぁぁぁ..現実に戻ったら覚えてろ、ちびウサギ』
長いため息をつきながら髪をくしゃりと掴みながら、俯いたその顔には大層嬉しそうな笑みが浮かんでいたそうな
ユウ『ごぉぉめんねぇぇぇ!!!僕が離しちゃったせいでぇぇぇぇ!!!』
『ユウのせいじゃないよ。みんな大変だったし、いきなりだったから仕方ない。でもみんな無事で良かった』
少し苦しいくらいに抱きしめてくるユウの背を叩きながらあやしていると、肩越しに見えたエーデュースとセベクの表情がほんの少しだけ暗くなっていることに気がつく
『3人とも、どしたの?』
エース『いや..お前の傷、夢渡りしてもそんなに消えてないなって思ってさ。デュースも少しだけ残ってるけど、オレとセベクは殆ど治ったのにお前のそれが全然消えないってことは、それだけ酷かったんだなって...』
そう言われて自身の腕を見てみると、いくらか傷は塞がれていたり消えていたりしたが、それでも血の跡や大きな傷、そしてなにより体の痛みや重たさはそのままだった
デュース『僕がもっとユニーク魔法を使いこなせてたら、お前にあんな無茶はさせなかったのに...ほんとにすまなかった!』
『謝らないで。私の方こそ、最後まで守ってあげられなくてごめんね。あの時エースが行ってくれなかったら、みんな負けちゃってた。
エース、デュース。とってもカッコよかったよ。あの人を止めてくれて..助けてくれてありがと』
ふわりとした笑みにキュッと胸が甘く締め付けられる。何度見ても心が温かくなるレイラの笑顔と称賛の言葉は、激しい戦いを制した彼らにとって一番の癒やしだった