第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
『『!?』』
狙いの定まっていないデュースと正確無比な早さのリドル。勝者は誰が見ても一目瞭然だった
しかし、2人の元へと猛然と駆けてくるハートのスートは、そんな勝敗の天秤を一瞬にして逆転させることになる
予想だにしなかった第三者の介入にリドルの注意が逸れ隙を生み出した。そこへ誰よりも早くペンを振り上げ、唇から紡いだ詠唱と共に、エースは一発逆転のジョーカーカードを切った
エース『"切り札頂戴(ジョーカー・スナッチ)"!!!』
リドル『なっ!?ボクの魔法が、トランプに変わっ...』
エース『くらえええええええっ!!!
"首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)"!!!』
ガチャンッ!と音を立ててリドルに首にハートの首輪がはめられた。同時に魔力の流れが体から消えていくという味わったことのない感覚に動揺を隠せなかった
リドル『がっ!?こ、この首輪は!
"首をはねろ".."首を"っ、ああああ!なんで魔法が使えないんだよぉおお!』
エース『まだわかんねーの?あんたの方が首をはねられたんだよ!
外すんじゃねーぞ、デュース!』
リドルの魔法を封じる。その大きすぎる貢献に飛び上がりたい気持ちを抑え、反対側でその好機を見逃さずに魔力を集結させ狙いを定めていた相方へとバトンを繋ぐ
そしてデュースも、最高の足止めをしてくれた相方の思いを無下にするわけにはいかず、ここ一番の集中力で抵抗する暇を与えず、最後の一撃を撃ち放った
デュース『ーー"落とし前をつけてもらう!歯ぁ食いしばれ!
しっぺ返し(ベット・ザ・リミット)"!!』
リドル『ぐあぁああああああーーーーっ!!』