第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
グリム『...エース』
ユウ『(...やっぱり。僕たちの逃がし役を任された時にはもう、そう思ってたのか..)』
エース『ああもうっ!畜生!!』
自分でもどうにかしてこの状況を打破したい。しかし己の実力不足を分かっているからこそ、行っても何もできない、勝てない、足手まといになるだけ
そんな"現実"に打ちひしがれ、溜まり続けてきた悔しさが溢れ出した
〔エース〕
必死になるのはダサいって、ずっと思ってた
本気にならなくても、大抵のことは何でもやれた
キツいことから、ずっと逃げ続けてきた
エース『くそっ!!』
今のオレより、情けないやついる?
でも、雑魚に何ができるって言うんだよ。加勢したって、リドル寮長の魔法でぶっ飛ばされて終わりだろ
ああ、そうやってまた逃げる理由ばっか探して..
オレ、ダサすぎんだろ!!!
ビビり!根性なし!役立たず!
"いつもみんなに守られて、助けられて、自分じゃなんにもできない。誰かを助けたくても、他の人がそれをして、私はなんの役にも立たないで見てるだけ。
リドルさんはとっても強いから、きっとまた私は何もできないかもしれない。でも、それでもいいから、少しでも役に立ちたい!..っ、あの人を..ぐすっ、助け、たいのっ!"
レイラはいつも自分が役に立ってないって、何もできなかったって言って、そのことをずっと気にしながら必死に頑張ってる
お前はさ、誰かに任せっぱなしでオレたちが何とかしてくれたみたいに言うけど..
ぜんっぜんちげぇよ!!
いつも任せっぱなしなのはオレだ。お前や周りの優しさに甘えて、面倒なことを避けて他人に押し付けて、強いやつが何とかしてくれるのを待ってるだけ
お前は今だって寮長に酷いこと言われて..心も体もしんどいはずなのに、寮長を目醒めさせるために無理して立ち向かって傷ついてる