第19章 *叛逆ビギニング*
『...ちゃんと二人から聞きたかったの。教えて?今までの事件は、サバナクロー寮の...ううん、二人が仕組んでたことなの?』
レオナ『...それを聞いてお前はどうする?』
『本当なら...止める』
レオナ『...ほぉ?』
ギラリと宝石の瞳が光った瞬間、レオナはレイラを後ろに押し倒すと、その上に跨がりレイラの両腕を頭上に1つに纏め片腕で封じた
『ゃっ...レオさ...』
レオナ『止めるだと?笑わせんじゃねぇ。ひ弱なお前に何ができる。今だってこんなアッサリと動き封じられて身動きとれねぇじゃねぇか』
挑発的な笑みで見下ろすレオナの瞳は今まで以上に妖しく輝き、ゾクッとした感覚がレイラの背を伝った。抵抗しようと体をよじりながら腕を動かそうとするが、力の差がありすぎてびくともしなかった
レオナ『事件の真実だが...YesかNoと聞かれればYesだ。今回の事件は全部俺達サバナクロー寮がやった』
『っ...!ホントに...レオさん達が...っ』
信じたくなかった事実が確定され、レイラの瞳にはジワジワと込み上げるものがあった
レオナ『はっ!本気で俺達がやってねぇと信じてたのか?とんだ甘ちゃんだ。今まで家で囲われてたのが仇になったな』
『っ...それでも...私はレオさん達を』
レオナ『..."好き"だとでも?』
レオナの問いに静かに頷くと、両腕を押さえる力が増しギリッと音を立てた
『ぃ"っ...!』
レオナ『...馬鹿だなお前は。俺はお前のこと好きでもなんでもねぇよ』
『....あんなに優しく...』
レオナ『まだ分かんねぇのか?...嘘だ。何もかもな』
冷たく言い放つレオナの言葉にレイラは頭が真っ白になっていた。絶対的に信じていた最後の砦が音を立てて崩される
レオナ『限られた人間としか接してこなかったお前は愛に飢えた仔兎だ。そこにつけこんで甘い言動の1つや2つ与えて懐柔してやれば何かに使えるかと思った...そんな時ラギーがミスってお前達が追いかけ回して俺達が犯人だとバレそうになった』
ラギー『いやぁ~あれは超ビビったっすわ』
悪びれもなく、シシシッ!と笑うラギーにレオナは黙れと一喝した