第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
デュースの呼び声と高らかなファンファーレに、足元から大量の闇が広がり次々と人の形を取り始める
セベク『うわっ、闇がいっぱい集まってきた!』
グリム『逃げるぞ..って、ふなぁ!そういや後ろの道は行き止まりだったんだゾ!』
エース『はぁ〜..だからここで闇と戦いたくなかったんだよ。あーもう、全部台無し!』
『エース、ごめんなさい...』
ユウ『僕らはちゃんと待てって言ったんだけどさ、この2人マジで人の話聞かなくて』
エース『いーよ。思い込んだら止まらないタイプ×2じゃ手に負えねーって。こうなったら戦うっきゃねーな..いくぞ!』
避けられない戦いに陥り必死に闇を撃退していくが、狭い迷路に無限に湧き続ける闇。終わりの見えない戦闘に、先に音を上げたのはエースたちの方だった
エース『ぜぇ、はぁ..こいつら..倒しても倒しても、全っ然減らねえ!...おわっ!?』
一瞬の隙をつかれ真横から闇の攻撃が放たれ思わず体が固まる。しかしその攻撃は下から吹き上げた炎の渦に巻き込まれ、襲ってきた闇も巻き込んで消滅した
エース『わ、わりぃレイラ!』
『大丈夫...っ..!』
エース『全然大丈夫じゃねーじゃん!っ、くそっ!』
グリム『ふなぁ..もう弱い炎しか出せねぇんだゾぉ..』
デュース?『観念しろ、嘘つきな本物エース!』
勢いを失ったのを見計らい、闇デュースたちはこちらをあっという間に取り囲み、その距離をジリジリと詰めてくる
完全に状況は詰んでいた
エース『くそっ..ここまでかよ..』
セベク『..この危機的状況を招いたのは、元はといえば貴様が..』
エース『あー、はいはい。全部オレのせいですね』
セベク『貴様が浅薄で嘘つきな輩だと決めつけ、判断を急いた僕のせいだ』
エース『は?』
セベク『その責任は取ろう。僕が道を開く。その間に貴様は3人を連れて先へ行け!』
エース『何言ってんの、お前?前は闇の大群、後ろは袋小路。道を開くったって、どうやって..!?』