第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
リドル『なんだって?』
『リドルさんはお勉強できて、知らないことたくさん私に教えてくれて..ちょっと怒りっぽいけど、優しくてあったかい人。そんな貴方のことが大好き..ううん、大好きに"なった"の。あの時から』
リドル『あの、時..?何を言ってるんだ。僕とお前は何の関係でもない、お前との思い出なんかない!』
『...."一番強かったら正しいって..なに?そんなので正しいなんて決まんない。誰も今の貴方に着いて行きたいなんて思わないよ...
貴方は、1人だ"』
リドル『!!??なんだ、その....うぅっ!!』
再びぐらりと空間が歪み頭痛が襲い来る。あの日ぶつけられた言葉が記憶の底から覚醒の兆しとなって浮上しようとしていた
リドル『ぐっ、ああっ!!なんだ、これは..頭が、痛いっ!!』
"それに一番強かったら正しいって..なに?そんなので正しいなんて決まんない。
エースの言うとおり、貴方は暴君。しかも意地悪な暴君。誰も今の貴方に着いて行きたいなんて思はないよ...貴方は、1人だ"
かつて自分の信じた圧政を真正面から否定され、感情を乱し、更なる凶行に走った。そこからオーバーブロットを経てようやく自分の間違いに気づいた
そんな記憶が更なる覚醒へと導こうと、激しい頭痛となってリドルを苦しめる
セベク『リドル先輩がまた揺らいでいる!』
グリム『レイラ、もっと言ってやるんだゾ!』
『ねぇ、リドルさん。思い出して。貴方のそんな怖いやり方に、みんなはついて来なかったでしょ?ううん、それだけじゃなくて貴方を拒絶して、みんな離れてっちゃった。
貴方は、ひとりぼっちになるとこだった』
リドル『ボクが、ひとりぼっちだって..?..ああっ!頭が、割れるように、いたい..っ!』
揺らぐ空間、激しさを増す頭痛、脳裏に蘇る幸せな思い出
事件を乗り越えた自分の周りを寮生たちが、レイラが囲み楽しそうに笑っている光景に、知らないはずなのに、その暖かさを知っている自分が心の奥底にいる
混乱に惑うリドルの瞳に覚醒の光が差し込もうとしたその時
ケイト?『リドルくん、そんな子の言う事を聞いちゃだめだよ!..あの子はオレたちの、みーんなの敵じゃん』