第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
シルバー『落ち着いたか?脈は...うん、だいぶ安定してきているな』
『ん。ありがと』
セベク『本当にこのまま連れて行くのか?』
オルト『うん。だけど、基本的に戦闘には参加しない。できるだけ安全な後方にいる。常に誰かが側にいて守る。逃げられるときには誰よりも先に逃がす。
これが条件だよ。いい?』
『ん..でも、』
ユウ『でもじゃない。ワガママ聞いたんだから、次は僕たちのワガママを聞いて。さっきは本当に心臓に悪かったんだから』
『...ごめんなさい』
シルバー『謝るのは俺たちの方だ。今までの旅で、お前には負担をかけてばかりだったからな。その反動が返ってきたんだろう。
本当に、申し訳ない』
『違うの!シルバーさんたちは悪くない。こうなったのは、私が....私が、弱いから』
『『『『.........』』』』
『私がみんなみたいに強かったら、こんなことになってなかった....だから、』
ピシッ!
『あうっ!!』
俯く額に鈍い痛みと衝撃が走り、ジンジンとする額を押さえながら顔を上げると、不機嫌そうに細められたエメラルドがこちらを見下ろしていた
レオナ『まだ寝ぼけてんのか?どう考えても、今まで頭のおかしい夢の中で散々戦ってきたせいだろうが。
原因は全部マレウスとかいう、あのクソトカゲ野郎だ。お前のせいじゃねぇ』
『レオさん..』
セベク『き、貴様ぁ!マレウス様への侮辱は許さんぞ!』
レオナ『うるせぇ、ギャンギャン騒ぐな。そもそもあの野郎がこの事件を起こさなきゃ、レイラがこんな風にぶっ倒れることなんざなかっただろうが』
セベク『ぐっ...!』
獅子の睨みに言葉を詰まらせ黙りこんでしまうと、それに鼻をフンと鳴らし、レオナはそっとレイラの腰と手に触れた
レオナ『立てるか?』
『ん。ありがと』
ユウ『まだちょっとフラフラしてるね。もう少し休んでたほうが..』
『ううん。それより早くリドルさんを探しに行こ。あんまり時間ないでしょ?』