第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
セベク『な、なぜそんなにも頑ななのだ!』
エース『お前、普段から頑固なところあるけど、今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょーが!あとは先輩たちに任せてお前は休んでろって!』
ケイト『そうだよ。今のレイラちゃん、すんごく危なっかしいし...いつもちょっと危なっかしいけど。とにかく、めちゃくちゃ体調悪そうなのに無理することないって』
トレイ『お前は今まで何人も目醒めさせてきたんだろ?たくさん頑張ったんだ。もう休んでいい』
レオナ『.......』
シルバー『.......』
レオナやシルバーが無言で見つめる中、エースたちの言葉に嫌だと駄々をこねるレイラの必死さに、オルトは暫し考えたあと小さくため息をついた
オルト『...分かったよ。君を夢に返すのはやめる』
デュース『オルト!?』
オルト『兄さんたちと交信できない今、どのみち座標を決めて夢渡りをすることはできない。こうしている間にもリドル・ローズハートさんは闇にどんどん落とされてるし、あまり僕たちに時間はないんだ』
デュース『っ、だからって..』
オルト『それに、たとえ強制退去できても、本人が譲る気ゼロのまま返したら、現実に戻れた後がとっても怖いからね』
『ロボットくん..』
オルト『!バイタルと構成霊素の乱れが落ち着いてきた...一体どうして?
ほんとに不思議なヒトだね、君は』
急激に落ち着きを見せ始めた数値に驚き改めてレイラへと視線を戻す
ユラ....
オルト『!?』
ほんの一瞬、だけどはっきりとその体の輪郭がブレて揺らいだのをオルトは見逃さなかった。だが、相変わらずバイタルも構成霊素にも反応は見られない
オルト『(見間違い?眼球部品の故障?分からない...彼女は、分からないことばかりだ)』