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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第19章 *叛逆ビギニング*




『わわ...何?』


自分の意思とは関係なく歩みを続ける足は、サバナ寮生に気がつかれることなく物陰から談話室を抜け出ていた


ラギー『よっと、捕まえたっすよお姫様』


『ハイエナ、さん』


薄暗い廊下へと出た瞬間急に足が止まり、待ってましたと言わんばかりにちょうど歩いてきたラギーによって抱き止められた


ラギー『こーんな早朝にサバナクローに来ちゃうなんて...お姫様、アンタそんなに食われたいんすか?』


『分かってるでしょ...これ』


レイラがブレザーのポケットに手を突っ込むと、中から1枚の小さな四つ織りの紙を取り出す


紙を開くと丁寧な文字で一言



"真実が知りたいなら当日の朝、一人でサバナクロー寮に来い"



ラギー『...シシシッ!ちゃあんと気づいて読んでくれてたんすね?』


『教えて欲しいことがいっぱいあるの。どうしてあの時私のマジカルペンだけ盗らなかったの?』


ラギー『それ言わせるんすか?聞かない方が、』


『今ので分かった...私じゃ、力不足だから』


ラギー『...ま、そんな感じっすね』


『さっきここまで連れてこられたのは、ハイエナさんのユニーク魔法...』


ラギー『おっと、それもバレてたんすね。まぁまぁ、オレとのお喋りはここまで。レオナさんが待ってるんで、行きましょうか?』


そっと手を繋がれ歩き出す。その手を振り払うことなく、ただ僅かに警戒心を持ちながらレオナの部屋へと向かった





サバナクロー寮・レオナの部屋



ラギー『レオナさ~ん、お連れしたっすよ』


レオナ『ご苦労だったな、ラギー』


『レオさん...』


部屋に入るとベッドに腰掛けレイラの来訪を待っていたレオナがいつも通りの自信に満ちた笑みで歓迎した


レオナ『どうした...ほら、来いよ』


ベッドの上から差し出される手に、戸惑いながらも歩み寄りその手をとった。するとその手を引かれ、そのまま後ろから抱き締められる形で、彼の足の間に座らされた


レオナ『ラギー、アレを持ってこい』


ラギー『りょーかいっす』


『レオさん...私、分からない』


レオナ『お前は知ってんだろ、俺たちが何をしていたか』


『....』


レオナ『まぁ、その事は今から教えてやるとして。先にお前に頼みがある』





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