第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
エース『移動しても移動しても、シャッター音が全然離れなくて結構怖かったけど』
デュース『でも、それだけレイラのことが大事にしてるってことだよな。特にパパ..さんの方は初対面でぶん殴られそうになったからな』
シルバー『レイラの父親もなかなかに過激な人なんだな』
『シルバーさん』
シルバー『どうした?』
『パパだよ。私には"ママ"と"パパ"しかいない』
シルバー『!』
『『『!!』』』
突然下がった声音にシルバーだけでなく、セベクやオルトたちも思わず息を呑む。見上げる瞳は炎のように赤く燃えた色をしているのに、その奥は凍りつきそうなほど冷たくなっていた
何がそこまでその瞳を冷たくさせるのか。すぐには分からず、とにかく今は謝らなくてはとすぐに謝罪の言葉をかけた
シルバー『す、すまない。気に障るようなことを言ったつもりはなかったんだ』
『..ん。私こそ、ごめんなさい』
セベク『親の呼び方がそんなに気に入らなかったのか?』
ユウ『ダメだよ。自分たちの親は良いけど、あの子の親は"ママ"と"パパ"じゃないとダメ。本人がいるなら尚のことだよ』
セベク『ますます意味が分からん。何故そうも頑なに呼び方を指定するのだ』
エース『シルバー先輩もお前も、あいつの過去のこととか聞いたんじゃねぇの?』
シルバー『聞いてはいるが..』
セベク『だからなんなのだ?』
『『『はぁ...』』』
妙に察しの悪いセベクに深いため息をつくと、"こっち来て"とエーデュースとユウは2人に手招きし、離れたところに連れ出した