第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
トレイ『!..参ったな。随分昔のことだからもうなんでもないと思ってたのに。なんでかお前を相手にすると、何も取り繕えなくなるな』
困ったように眉を下げて笑う姿に胸が締め付けられ、慰めるように彼の胸に寄り添い背中をトントンと叩いてやると、無言で強く抱きしめられそのまま互いの鼓動を感じながら時を過ごした
『私も、怖かったあの日のことがずっと残ってて、思い出すと凄く震えて息ができなくなって、もう何もかもわからなくなって泣いちゃう。だから、トレイさんの気持ちはよく分かる』
トレイ『....そうか..そうだよな。悪いな、ありがとうレイラ』
レオナ『家族揃って5時間も説教されたんだろ?うんざりするのも当然だ』
チェーニャ『え?あの優しいリドルのママに5時間も怒鳴られたって?トレイ、おみゃー一体何をやったんさ』
トレイ『いや..はは。本当に、大したことじゃないよ。気にしてるのは俺だけで、お前も今のローズハートさんも、綺麗さっぱり忘れてくれてるみたいだ』
チェーニャ『?なんかの謎かけかい?変なやつだにゃあ』
エース『今の様子だと、寮ちょ..リドルさんのお母さんはバンドOK、タルトOKの優しい母親ってことね』
デュース『優しい母親..か。確かに、壁に飾ってある写真でも全部笑顔で、楽しそうだ』
エース『こっちの男の人、寮長のお父さん?うーん..でもなんつーか..全体的にリドル寮長にしかピントがあってなくて、両親は全部ブレブレじゃね?』
チェーニャ『ひひひ。家族写真なんて、子供が主役で、親の写りはニの次なんてよくある話さね』