第107章 *到着スカーレット(リドルの夢)*
ケイト『そうだよ!オレはトレイくんと同級生のケイト。けーくんって呼んでね♪』
エース『え〜っと、オレはトレイ先輩の後輩でエースって言いまーす』
デュース『僕はデュース・スペードです』
ユウ『同じくトレイ先輩の後輩。1年のユウとグリムです。それで、この子は...』
『..レイラ』
リドル『!キミは.....』
ひょこっとユウの背中から現れた顔にリドルの目が軽く見開かれる。じっくりと耳の先から手の先まで観察する様子に緊張が走る
ケイト『(来た!リドルくんはどう出る?どうにかして覚醒の糸口になってくれたらいいんだけど)』
トレイ『(これがきっかけになってくれたらいいが..思い出さなくて、更に黒兎への偏見がそのままだったら..)』
『『『..........』』』
リドル『もしかしてキミ、トレイの彼女?』
『『『『は?』』』』
『へ?』
リドル『だから、キミってトレイの彼女かなんかなの?』
『ち、がう、けど..』
リドル『ふぅん...そう』
トレイ『リ、リドル?いきなり何を言い出すんだ』
リドル『だって、トレイってばさっきからその子を見てるとき、目がやたら優しそうなんだもん。てっきり彼女かと思ってたんだけど、違うならいいや』
トレイ『あ、ああ。レイラはエースたちと同じで、学校の後輩の1人だよ(今はまだだけどな..)』
リドル『そう』
チェーニャ『なんじゃい、リドル。そこの兎のお姫様が気になるんか?おみゃーがそんな風にじっくり人を見るなんて、珍しいじゃにゃあの?』
リドル『別に。トレイが女の子を連れてくるなんて今までなかったから、ちょっと気になっただけだよ。
それと...可愛かったから』
チェーニャ『おやぁ..そうかい、そうかい』
ケイト『ええっと..リドルくん?この子を見て、思ったのはそれだけ?』
思っていた反応が返ってこず、慌てて更に畳み掛けようと問いかけるが、リドルはなんのことだと首を傾げるだけだった
リドル『それだけって..他になにかあるの?』
『この耳と髪と目とか見て、嫌になったりしない?怒ったりしない?
私....黒兎、なんだけど』