第106章 *熱中ベイキング(トレイの夢)*
『トレイさん』
トレイ『レイラ..』
『おはよ、お寝坊さん』
トレイ『ああ、おはよう。起きるのが遅くなってごめんな。やれやれ..どうやら俺は、だいぶ情けない姿を後輩たちに見せてしまったらしいな』
ケイト『情けないっていうか、ヘンテコな姿っていうか..ま、オレも人のこと言えないんだけど』
トレイ『ここらでちゃんと先輩の威厳を回復しておかなきゃな、ケイト』
ケイト『オッケー。準備はできてるよ、トレイくん』
リドル?『ふぉんな!ろうして!』
ケイト?『うそれしょ、トレイふん』
トレイ『口に物を入れたまま喋るなよ。ハートの女王の法律以前の..マナー違反だ!』
残った闇リドルたちは最後の抵抗を試みるも、トレイとケイトの息の合ったコンビプレーの前に打ち負かされ、まんまるの姿はドロドロと元の闇へと戻り崩れていった
リドル?『もっと..タルトを..』
ケイト?『映えるキッシュを...』
トレイ『はぁ、はぁ..本当に、すごい大きさだったな』
ケイト『よくぞあそこまで育てたよね..ぜんっぜん褒めてないけど』
エース『マージで信じらんないんすけど!オレらのことあんなでっかくしちゃって』
デュース『僕、クローバー先輩の作ってくれるお菓子が本当に大好きなんですけど..絶対に食べすぎないぞ、って心に刻みました』
ケイト『魔法のクッキーとかキノコを使って巨大化しない限りは、さすがにあのデカさにはならないと思うけどねぇ..』
トレイ『新しいレシピ本を買うたび、あれもこれもと作りたくなってしまうんだが..過剰に作りすぎないように、自戒するよ』