第106章 *熱中ベイキング(トレイの夢)*
グリム『心配すんな、トレイ!もし作りすぎたらぜ〜んぶオンボロ寮に持ってくればいいんだゾ。みんなに内緒で、オレ様が食ってやるから!』
ユウ『グリムを甘やかさないでくださいよ〜』
『私も、トレイさんのお菓子大好きだから、いっぱい食べたいな』
ユウ『ぜひ持ってきてください。いつでも歓迎します』
イデア『手のひらくるっくるで草』
トレイ『あはは、お前たちもありがとな。ちゃんと気をつけるから安心してくれ。
さて..おぼろげながら、送別会に手土産のケーキを持っていった記憶があるんだが..その後の記憶がかなりぼんやりしていて、よく思い出せない。一体何が起きているのか、誰か俺に説明してくれないか?』
オルト『ふふ。説明役は僕にお任せ!トレイ・クローバーさん。まずはこの動画を見てくれるかな?』
『おなか、すいた.....』
オルトによる動画説明を受けると、想像もしていなかった事態に陥っている現状に唖然とした
トレイ『こりゃ..なんというか、とんでもないことになってるな。どうにかしないとマズいのは分かるし、協力したいのは山々なんだが..この状況で、俺みたいな平凡な魔法士が役に立てるのか?』
エース『なーに言ってんすか。寮長の魔法を上書きできるユニーク魔法持ってる人が』
トレイ『いやっ!あれはリドルが今までにないくらい取り乱してたから出来たことで..いつでもやれるわけじゃない』
レオナ『へぇ?魔法の上書きとは..ジェイドといい、ルークといい..副寮長はどいつもこいつも油断ならねぇ能力を持ってんな。これはリドルの夢での活躍が楽しみだ』
トレイ『からかわないでくれ、レオナ。あれは火事場の馬鹿力みたいなもので、正直2度と成功できる気がしないよ。
というか..なんでリドルより先に俺を起こしに来たんだ?戦うことにおいては、あいつより頼りになる奴はそういないだろ』
イデア『むしろ戦力になりそうだから後回しにしたんすわ。動画にも説明盛り込んだけど、マレウス氏は夢の主にゲームマスターっていう監視役をつけてる。トレイ氏の夢にもいた、夢の主の覚醒を邪魔してきた奴らね』