第106章 *熱中ベイキング（トレイの夢）*

リドル？『そんな..なぜそんなに冷たいことを言うんだい、トレイ！？』


トレイ『うぐっ..うううう！あぁっ..！











うわあああああああああああ！！』














レオナによる足止めをしながら無事にケイトの案内で広い空間に出た一同は、勢いを増した闇エーデュースたちと対峙していた


その戦いに紛れて、キッチンの奥から響いてきたトレイの叫びにレイラの耳がピンと立ち上がる


『！！トレイさんの声が..』


オルト『レイラさん、どうしたの？』


『トレイさんの目が醒めたかもしれない。今、あの人のおっきな声が聞こえて..みんなが起きた時みたいな声』


オルト『本当？それなら..』


エース『早くトレイ先輩のとこ行かないとじゃん！』


レオナ『手間かけさせやがって..さっさと消えろ！』


ケイト『もう二度と出てこないでね！って、レオナくんその威力で魔法を撃ったら..！』






ドカァァァァン！！！










業を煮やした一撃が闇エーデュースを襲い、2つの闇はその形を崩し、ついでにキッチンの壁も崩れ落ちた。ようやく撃破できたことに安堵するも、魔法の名残で辺りに舞った砂埃がエースたちを襲う


エース『ゲェッホゲホ！！』


ユウ『おえっへっへっ！！す・な、やばっ！』


エース『レオナ先輩のユニーク魔法でそこらじゅうの床に穴を開けて、闇を足止めしたのはいい作戦だったけど..』


グリム『砂がいっぱい飛び散って、鼻がムズムズするんだぞ〜！は..ふぁ..ぶぇぇっくし！』


『こほっ、こほっ..ぁぅぅ。もう、レオさん』


レオナ『はいはい、悪かった。払ってやるからこっちに来い』


頬を膨らませながら近づくと、大きな手が優しく髪についた砂を払い落とし、ついでにワシャワシャと撫でた




ケイト『トレイくん無事！？闇とズブズブになってない！？』


トレイ『ああ..ケイト。お前たちのおかげで今はっきりと目が醒めたよ』


『『やった〜！』』


『良かった..やっぱり目が醒めてたんだ』


レオナ『さっきの2体は俺たちで始末した。そこの2体はてめぇでケリをつけろ。これは貸しだぜ、トレイ』


トレイ『はは、後が怖いな。でも..ありがとう、レオナ』