第18章 *告発トゥルース*
その後、話を聞き付けた...というより追い付いてきたケイト先輩とリドル先輩も加わって、事件の証拠を掴むために大会当日に向けてこちらも仕掛ける事になった
作戦を聞いたジャックも参加してくれることになったところで、とりあえず今日は互いに寮に戻る事になった
ジャック『おい、大丈夫か?』
『....ごめ...もう、大丈夫』
ジャック『の割にはフラフラしてんじゃねぇか...何か悪かった...お前の事を考えると、ツラい話だった。だけど俺は見過ごすことはしたくねぇ』
『...ん...』
あぁ、意気消沈しちゃってるよ。ジャックの言葉も殆ど届いてないんじゃないかな?いつもキラキラ輝いてる瞳が雲って虚ろな感じになってる
ユウ『レイラ、こっちにおいで?寮に戻ろう?』
ジャックに目配せをすると分かってくれたのか、支えていたレイラを僕の方へ渡してくれたので、そっと受け取って横抱きにした
力の入ってない体...いつもより小さく感じて、目を離すと消えてしまいそう
リドル『何かあったのかい?』
ユウ『...レイラ、レオナ先輩の事慕ってて...』
異変に気づいたリドル先輩が問いかけてきた。でも僕のこの一言だけで察してくれたのか、"そうか..."と心配そうな目で見つめてくる
エース『レイラ...』
エース達も自分の事のように辛そうな顔で、僕の腕の中で呆然としているレイラを心配してくれる
リドル『...今回の作戦、君は不参加の方がいいかもしれないね』
デュース『確かに。作戦に参加するということは、必然的にサバナクロー寮の連中と会うことになる』
ケイト『レイラちゃんにとってはかなりツラいよね...』
リドル『当日はトレイと一緒にハーツラビュル寮で待機という形が良いと僕は思うけど』
ユウ『どうかな?』
レイラに尋ねてみると、長い沈黙の後僕の首元に顔を埋めて、小さな声で"分かった"と呟いた
その言葉に全員が頷くと、今日はその場で解散になり僕達は各寮へと戻っていった