第18章 *告発トゥルース*
ジャック『今までの事件は、奴らにとって行きがけの駄賃みたいなものだ。奴らはもっと大きな事を目論んでる』
デュース『大きな事?』
ジャック『ディアソムニア寮寮長、マレウス・ドラコニアだ。ヤツはバケモノ並みのパワーでディアソムニア寮を2年連続優勝に導いた。そのせいでサバナクロー寮は無得点のままトーナメント初戦敗退。先輩達はそれに恨みを持ってる』
デュース『無得点で初戦敗退..優勝常連寮としてはさぞ悔しかっただろうな』
ジャック『ああ。世界中が注目する中、大恥をかかされたわけだ。先輩達はその雪辱を果たそうとしている。しかも、卑怯なやり方で』
エース『大会当日、ディアソムニア寮に何か仕掛けるつもりってことか』
ジャック『そうだ。だから、俺はその計画をぶっ潰す!』
〔レイラ〕
頭がぼおっとする..みんなの会話は途中から入ってこなくなった..
レオさんが..あのレオさんが人に怪我をさせてたなんて..
実際にやってたのはハイエナさんだとしても、命令したのは..あの人
嘘だ..嘘だよ..レオさんもハイエナさんもあんなに温かくて優しくて
大好き..好き..なのに
信じたくない..
"我慢するな..さっさと泣くだけ泣いて、それで早く泣き止め"
あの時の言葉、呆れてたけど優しい声..
意地悪な事も言われたけど、会うたびに触れてくれるその手とかキスとかは、泣いちゃうくらい優しくて心が満たされて、幸せだったのに..
分からない..
ジャックが嘘をついてるとは思えない。けど、レオさん達を信じたいって思う自分もいる
分からない..分からないよ..
どうすればいいの?
〔ユウ〕
ジャックの告発で、一連の事件がサバナクロー寮で行われてたことが分かった
のは良かったんだけど、根源があのレオナさんって分かった時からレイラの様子がおかしくなった
無理もないよね..だって凄くレオナ先輩のこと慕ってたもん。そんな人がまさか傷害事件の犯人のトップだなんて知ったら、ショックを受けない訳がない
力の入らない体をジャックに支えてもらいながら何とか立ってるけど、今にも倒れてしまいそうで痛々しい