第17章 *証言ポートレート*
逃げ出したラギーにユニーク魔法を撃とうとするリドルだったが、ケイトは流石にブロットが抜けた直後にペンの宝石無しに撃つのはまずいと必死に止めた
そんな中、別方向から見知った顔ぶれが二人歩いてくるのが見えた
ケイト『あっ!エースちゃん、デュースちゃん!』
エース『え、どーしたんすか?そんな慌てて』
リドル『連続傷害事件およびマジカルペン窃盗の犯人が逃げた!キミ達、今すぐラギー・ブッチを捕まえろ!さもなくば、お分かりだね!?』
リドルの本気の怒りの証である真っ赤に染めた顔で激昂される二人は驚きに眼を丸くする
デュース『ええ!?』
エース『オレら、とばっちりじゃん!』
ユウ『選手選抜のアピールチャンスだよ!』
ユウの一言もあり、エース達は逃げていったラギーを追いかけ回すことになった。だが、一時は追い詰めたものの追いかけている内に、次第に体力の消耗が激しくなり、ついには魔法1つ出すだけで精一杯というところまで来てしまった
一方ラギーはというと、余裕な笑みでまだまだ走れると言わんばかりに立っていた
ナイトレイヴンカレッジ・中庭
ラギー『シシシッ!3人がかりでそんなもんすかぁ?大したことないっすね』
エース『ぜー、はー、な、なんなのアイツ!?めちゃくちゃすばしっこい!』
デュース『はぁ、ただ足が速い。というより、はぁ、高低差を飛び越える能力が尋常じゃないな』
ラギー『つかさぁ、もしここでオレを捕まえたって、アンタらオレが犯人って言いきれなくないっすか?』
デュース『なんだと?』
『確かに...ハイエナさんがやったのを見たって人は、いない。証拠は...ない』
ラギー『でしょ?さすがお姫様、分かってくれて嬉しいっすよ♪』
ユウ『卑怯者~!』
ラギー『卑怯者?褒め言葉っすわ。シシシッ!今度オレを追い回す時には証拠揃えてから来てくださいっす。ま、キミ達じゃ次も無理だろうけど』
グリム『うう~、悔しいんだゾ~!』
ラギー『んじゃ、今日のおいかけっこはここまで。あ、さっき盗ったマジカルペンはここに置いとくっすよ、ばいばーい♪』
そう言うと、また軽やかな足取りでその場を颯爽と去っていった