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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第17章 *証言ポートレート*





ユウ達はカリムとジャミルに礼を言うと、ラギーに話を聞くために大食堂を急いで後にした。そんな中、ユウに手を引かれ歩くレイラの顔は浮かれない表情で、俯きながら何かに耐えるように口をキュッと引き結んでいた




2年B組・教室


グリム『たのも~~~!!ラギー・ブッチはどこなんだゾ!』


グリムの大声が教室に響き渡ると、遠くの席から大きな耳を小さく動かしながら、渦中の人物は現れた


ラギー『うぃーっす...って、またキミらっすか。何度言われてもデラックスメンチカツサンドは返せないっすよ~』


リドル『ラギー・ブッチ。今学園内で起こっている選手候補連続傷害事件について聞きたいことがある』


ラギー『おおっと...そいつぁ穏やかな話題じゃなさそーっすね』


ケイト『ちょーっと表に出てくんない?』


ラギー『分かったっすよ。だから、乱暴な真似はやめてほしいっす』


リドルやケイトの威圧的な様子に肩を竦めると、潔く促されるままに廊下へと出ていった





リドル『さて...(どんなものかハッキリしないけど、ラギーにユニーク魔法を使われると厄介なのは間違いなさそうだ)ボクの"首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)"で...』


ラギー『あれれ~?リドルくん、マジカルペン無しにそんな強い魔法を使って大丈夫っすか?』


リドル『えっ?...あ、あれ!?ボクのマジカルペンがない!』


自身のユニーク魔法でラギーの魔法発動を封じようとしたリドルだったが、いつも身につけている筈のマジカルペンが無くなっていることに気がつく


そしてそれはケイトも同じであった。唯一持っていたのはレイラだけとなっている


ラギー『シシシッ!アンタら、さてはお坊ちゃん育ちっすね?懐ガラガラ、隙ありすぎ。楽勝で盗れちゃったっす』


グリム『ふな"っ!?アイツ、いつの間に魔法を使って二人のマジカルペン盗んだんだ!?』


ラギー『嫌っすね~、こんなの魔法使わなくたって余裕っすよ!ってわけで、こんなとこでボコボコにされちゃたまんないんで、退散させてもらうっす!』


リドル達がペンを無くして狼狽えている隙に、ラギーは風のように廊下を走り去っていく


グリム『コラー!待つんだゾ!』


『(ハイエナさん...どうして私だけ...)』







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