第17章 *証言ポートレート*
『フラミンゴ..』
ケイト『レイラちゃんフラミンゴ気になる感じ?』
リドル『なら今度見に来ると良い』
『ん!』
リドル『(可愛い...)ところで、昨晩また怪我人が出たらしい』
グリム『ふな"っ!?本当か?』
ケイト『目撃していた肖像画くんの証言によると、怪我をしたのはスカラビア寮の2年生、ジャミル・バイパーくん。調理室で事故に遭ったらしい』
ユウ『肖像画が監視カメラ役を..』
リドル『今なら朝食の時間だし、大食堂にいるかもしれない。行ってみよう』
大食堂
ケイト『えーっと、ジャミルくんは色黒で長い黒髪をした...お、いたいた!』
朝食時ということもあって大食堂には多くの生徒が行き交っており、どこにその青年がいるのか探すのに一苦労したが、ケイトの広い視野のおかげで何とか特徴の色黒で黒髪の青年を見つけることができた
ジャミルと呼ばれた青年は、隣に白いターバンを巻いた銀髪赤目の少年と共に朝食をとっていた
グリム『よぉ。オマエ昨日調理室で怪我したヤツだろ?ちょっと話聞かせてくれよ』
ジャミル『はぁ?急になんなんだ、あんたら』
?『あ~っ!この狸、入学式でオレの尻燃やしたヤツ!』
リドル『グリム、キミは少し口の利き方に気を付けた方がいい。すまないね、朝食中に』
?『ハーツラビュル寮の寮長と、入学式で暴れた狸。あっはっは!何か面白い取り合わせだな』
グリム『オレ様は狸じゃねぇ!グリム様だ!んで、コイツはユウとレイラなんだゾ』
?『へぇー、そうか!オレはスカラビア寮寮長のカリム。こっちは副寮長のジャミルだ。よろしくな』
ニカッと快活な笑みとテンションに少し調子が狂う気がしたグリム。
ジャミル『...で?何故俺が怪我した話を聞きに?』
ユウ『調理室の安全調査です』
ジャミル『ふーん...?まあ、構わないけどな』
僅かに怪しむような視線を向けるジャミルだったが、すぐに怪我をした経緯を話し始めた。ジャミルの証言によると、昨晩カリムの要望の夜食を調理中、誤って包丁で指を傷つけたという事だった
カリム『マジフトの練習で疲れてたのか?』
ジャミル『いや。俺はその程度で手元を狂わせたりはしない。だけど調理中に一瞬、意識が遠くなったような感覚があった』