第104章 *法廷アライバル(ケイトの夢)*
『ケンカしないで、ね?』
レオナ『お前だって散々この移動方法で振り回されて、そろそろどうにかしてくれって思ってんだろ?』
『..でも、お月さまはほんとにいっぱい頑張ってくれてるの。私達が休んでるときも一人でずっとカタカタして、ツノ太郎を止めるための"ぷろぐらむ"を作ってくれてるんだよ。だからね、えっと..その..』
段々と口がもごつき、どう伝えればいいか分からず焦りが生まれてくる。それでも必死にイデアを庇おうと言葉を探す様子に、レオナはモヤモヤしつつも仕方なく諦めるようにため息をついた
レオナ『はぁ..はいはい分かった。もういいから、そんな顔してんじゃねぇよ』
『んむ..んふふ』
大きな手が優しく頭を撫でると、暗い顔が段々とふにゃりと笑みを浮かべその感触を心地よさそうに受け入れる
そんな彼女の様子に、レオナも先程までの怒りがジワジワと消えていき、纏うオーラも静けさを取り戻していった
イデア『..ぁー..ヒロイン氏。その..ドモ、デス』
『ん?』
イデア『ぁ、いや、なんでもない』
険悪な雰囲気が収まり全員がホッと安堵したところで、夢の主探しを早速始めようと、夢渡りの感覚に若干テンションの上がったデュースを筆頭に寮内の散策を開始した
すると、そんな一同の姿に気づいたある人物が背後から声をかけてきた
エース『あれ、デュース?それにグリムとユウとレイラ。うちの寮で何してんの?』
『『エース!』』
エース『てか、よく見たらレオナ先輩に、オルトに、ディアソムニアの人たちも..本当に何?』
デュース『その、えっと..たまたまそこで会って、茶でもしようって話に..』
エース『茶ぁ?お前が、レオナ先輩たちと?』
デュース『キ、キングスカラー先輩だって茶が飲みたい気分の時くらいあるだろ!』
ユウ『いやいや、万が一でもそんな時なんてないでしょ』
レオナ『..あの野郎、誤魔化すにしたってもう少し別の言い訳があるだろうが』
イデア『デュース氏と一緒にハーツラビュルでお茶を飲むレオナ氏、絵面がありえなすぎて逆に見たい』