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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第103章 *抗争ファクション(デュースの夢)*















こうしてウサギの周りには、世界を旅する中で仲良くなった王様や女王様たちが集まり、みんなで仲良く過ごしました



















しかしウサギの渇いた心は満たされませんでした




どんなにみんなが大好きだと伝えても


どんなにプレゼントをあげても


どんなに抱きしめて愛しても




ウサギの心は全く満たされません






もっと もっと欲しい


足りない もっと愛してほしい




大好きなウサギのお願いにみんなは必死で応えようとしました。しかし、いつになっても満足しない様子に段々と一人、また一人と疲れてしまいました






そして、何度目かの暖かい日の朝


ついに王様たちはウサギにお別れをして、それぞれいた国へと帰って行ってしまいました


もう、ウサギのお願いに応える元気がなかったのです






ウサギはまた一人ぼっちになってしまいました






それから暑い季節が来て、すぐに寒い季節がやってきました


でもウサギは一人ぼっちです


どんなに暑くても、大雨が降っても、風が吹いても、寒くても


誰もウサギを守ってはくれません


一人ぼっちの家の中で、小さくなりながら少しだけの野菜を食べ、誰もいない怖さを我慢して過ごしました


いつかみんなが戻ってきてくれるのを願いながら






けれどいくら待っても誰も帰ってきません


ウサギは悲しくなって泣きました


一晩中泣きました


次の日の夜も泣きました


その次の夜も またその次の夜も


夜が来るたびにウサギは泣きました


でも誰も帰ってきません





泣いて 泣いて 泣いて


もう涙も枯れた頃には外は暖かい季節になっていました


雪も解けてやっと外に出られたウサギでしたが、やっぱり周りには誰もいません


おなかが空きました 残っていた野菜を食べましたがまだおなかは空いています



"どうしよう。もうなにもなくなっちゃった"



困ったウサギは考えました


誰かが一緒にいてくれたらいいのに


寂しい気持ちではいくら食べてもおなかは空いたまま



"そうだ みんなが来ないなら 私がみんなに会いに行こう"



ウサギはまた旅をすることにしました


大好きなみんなに会いに行くための


愛を探す旅を



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