第103章 *抗争ファクション(デュースの夢)*
ナイトレイブンカレッジ・廊下
オルト『霊素シグナル、トラッキング成功。指定された座標へ到着しました』
オルトの声に目を開けると見慣れた廊下の光景が広がりザワザワと生徒たちの姿や話し声がそこら中から聞こえていた
レオナ『..っん..ここは?』
シルバー『どうやらナイトレイブンカレッジのようだ』
オルト『レオナ・キングスカラーさん。調子はどう?今まで何人か、気分が悪くなっちゃった人もいたんだけど』
レオナ『はっ、この程度で酔う惰弱なやつがいるのか?そっちの方に驚きだぜ。くだらねぇ気遣いは不要だ。さっさと仕事を終わらせるぞ。で?この夢で叩き起こす草食動物はどいつだ』
グリム『くんくん..さっきから漂ってる、肉が焼けるうまそうな匂い..大食堂の日替わりランチはハンバーグに間違いねぇんだゾ!たっぷりのデミグラスソースに、プリプリのマッシュルーム。そしてじゅわっと広がる肉汁のハーモニー..
オレ様、もう我慢できねぇ〜〜!ふなぁ〜!!』
廊下の奥から漂う食欲を刺激する匂いに空腹が刺激され、腹ペコモンスターのグリムは猛ダッシュで大食堂へと駆け出してしまった
セベク『こら、グリム!?食事の前にまず夢の主を....行ってしまった』
レオナ『ちっ..おい、ユウ、レイラ。毛玉の手綱くらいしっかり握っとけ!』
『ごめん』
ユウ『昼休みはいつもこうなんだから大目に見てくださいよ』
オルト『ふふっ、学園に編入する前から、昼休みになると中庭や校舎を走り抜けていくグリムさんと、それを追いかける二人のこと、たまに見かけてたよ。夢だけど、なんだか日常が戻ってきた感じがするね』
『ん』
オルト『ランチの時間なら学園の生徒が大食堂に集まっているだろうし、夢の主を探すには絶好の場所だ。みんなで大食堂に行ってみよう』
『待って。先にお着替えしないと..』
オルト『そうだね。この時間なら寮服を着ているのは変だ。各自制服に着替えておいて!』