第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
夕焼けの草原・サンセット・ヴィラ
ラギーの案内の元、一同は王都や王宮から少し離れた高級ホテル、サンセット・ヴィラへと身を隠した
レストランのある階へと訪れ、状況整理ついでに腹ごしらえをと思った矢先、食材は尽きていて次回入荷も未定だと従業員に断られてしまった
ジュピター財団の分家であるシュラウド家は金持ちだということで、イデアに奢ってもらおうとしていたラギーは酷く落胆し、ついでに腹ペコモンスターのグリムもこれからの食事はどうするんだと嘆いた
セベク『まったく、呑気な奴らだ。食事の心配をしている場合ではないだろ』
アズール『セベクさんの言う通りです。早急にレオナさんを夢から醒ます方法を考えなくては』
ジャック『レオナ先輩..学園に通っていないどころか、まさか夕焼けの草原の王様になっちまってるなんて』
ラギー『しかも無茶な開発で国はめちゃくちゃ。民衆に王様はいらない!ってデモまで起こされちゃってる。まあ、らしいっちゃらしいっすけど..』
オルト『S.T.Y.Xで行った検査の中で、レオナ・キングスカラーさんは夢が夢だと気づきやすいタイプだって結果が出てたはず。なのに、今の彼はこれを夢だと気づいていないばかりか、かなり深く夢に耽っているみたいだ』
イデア『気づきやすいタイプってだけで、100%の確率で夢だと気づける人間はこの世にいない。しかもこれはただの夢じゃなく、マレウス氏の作り出した魔法領域によるもの。シルバー氏みたいな特例以外は、自力で覚醒するのはほぼ不可能でしょうな』
『でも、ツノ太郎が見せる夢って、その人にとって幸せなものでしょ?なんでレオさんの夢はこんなに悲しいの..?』
アズール『ええ。この状況が彼にとって幸せだとは、とても思えません』
ジャック『夢の中なんだから、少々無茶でもレオナ先輩の開発計画は大成功しててもいいはずだよな』