第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
ラギー『そうっすよねぇ。なんで"レオナ王最高!""王様バンザイ!"って夢じゃねぇんだろ』
イデア『こ、これは仮説だけど..レオナ氏の夢は、サンドボックスゲームみたいに構築されてるんじゃないかな..』
『『『サンドボックスゲーム?』』』
イデア『あ、え、えっと..サンドボックスゲームっていうのは、その名の通り砂場遊びみたいなゲームの総称。RPGとかFPSみたいに決められたストーリーやタスクをこなすんじゃなくて、自分で自由に遊び方を決められるんだよ。ブロックを積んで城や遊園地を建設してもいいし、危険な火山を冒険してレア鉱石を掘りまくっても、家畜を育てて増やすことに命をかけてもいい。
そうやって、自分だけの世界を構築していく..それがサンドボックスゲーム』
セベク『なんだそれは。まるで子供の遊びではないか』
イデア『子供の遊び?おやおや、セベク氏はご存知ないんですなぁ。サンドボックスゲームに、かなり高度なシミュレーション要素が含まれていることを。確かに若年層にも人気高いけど、ドハマリするのはむしろ凝り性の大人って言われてるんすわ。
プレイヤーは自分のサーバーの中で自由に世界を創造できる。でも、創造すると環境破壊や資源の枯渇もセットになってくるシステムなんだよ。資源を過剰に採取すれば再生が困難になるし、予期せぬ崩落や自然災害だってある。外敵が侵略してくることもあるから、防衛手段も考えなきゃいけない...』
そこからイデアによる怒涛のサンドボックスゲームの特徴がズラズラと説明されていく。エンジンがかかったように、ほぼノンストップで語られていく話に、周りは理解するので手一杯となり誰も口を開かなくなり、グリムに至っては途中で寝落ちしそうになり、後ろからオルトに突かれていた
自由に世界を作れる反面、それによって現実で起こるであろうトラブルや代償がリアルに再現されて、かなり現実に近い感覚でやり込める
それがマレウスの魔法領域内という高性能PCの中で、より没入感のある世界ではレオナのような頭の良い凝り性の者にはかなり刺さるのだと言って、ようやく長い説明は終わった