第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
レオナ『所詮イボイノシシ以下の知恵しか持たない奴らだ。俺が意見を聞いてやる価値なんかねぇだろ』
キファジ『...レオナ陛下。貴方は幼い頃から非常に聡明であられた。ですが、効率ばかり追い求め、人心を蔑ろにした結果がこれです』
『『『王様なんかいらない!いらない!いらない!』』』
レオナ『はぁ..うるせぇな。これじゃあ昼寝もできやしねぇ。外の奴らを黙らせてこい、キファジ。王の快適な暮らしを守るのが、侍従長であるてめぇの仕事だろ。俺はやりたいようにやる..
この国の王は、この俺なんだからな』
キファジ『...ええ、ええ。偉大な王、レオナ陛下の仰せの通りに!』
レオナ『目障りだ。さっさと行け!』
レオナの怒声にキファジは静かにため息をついて、呆れた様子で広間を後にした。バタン!と強めに閉じられた扉を睨みつけ、レオナは不機嫌なまま目を閉じて昼寝を始めた
ジャック『...なんか、やべぇことになっちまったてんな』
オルト『これはかなり複雑な状況だね。一度、情報整理をしなくちゃ』
シルバー『ああ。だが、ここにいるとまた近衛兵たちに見つかるかもしれない。どこか安全な場所はないだろうか?』
ラギー『だったら、オレがいいとこ知ってるっすよ』
『.....レオさん。なんであんなに..』
レオナの暴虐を目の当たりにし、レイラは胸の奥を抉られるような痛みに顔をしかめる。普段から他者を見下す所がある彼でも、寮生や他の生徒の言葉をあそこまで聞かないことはないのを知っているからこそ、今のレオナの言動は酷く苦しいものだった
ユウ『レイラ...』
『ーーっ..レオさんは、レオさんはあんな酷いことしないのに。どうして..』
ラギー『レイラちゃん。色々思うところはあると思うけど、今は早くここから逃げるのが先決。さ、行くっすよ』
『....ん』
やるせない気持ちのまま差し出されたラギーの手を取り、レイラたちは王宮をそっと後にした