第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
レオナ『俺は仕事がない奴らに仕事を用意してやっただけだ。家臣の教育はてめぇの仕事だろ、侍従長どの』
キファジ『素直に指導に耳を傾けてくれる者でしたら、私も苦労しないんですがね!それなのに、あのハイエナどもときたら..』
『『『ーーーーーーー!!!』』』
口論を続ける二人のピンと張り詰めた空気を裂くように、大勢の叫び声がまるで群れを成した動物たちの嘶きとなって王宮の外から響き渡る
『『!?』』
レオナ『なんだ、この騒がしい声は?』
ジャック『王宮の外が急に騒がしくなったな』
『すごくいっぱいいると思う。でも、みんな言ってることバラバラでよく聞き取れない』
グリム『窓から外を見てみるんだゾ』
レオナたちに気づかれないように物陰に隠れながらそっと窓を覗き込むと、いつの間にか王宮の前には夕焼けの草原の全国民が集まっているのではと思うほど、大勢の人々が城を睨みつけ声を荒らげていた
?『この国はもう終わりだ!ここには何1つ残ってない!』
?『夕食どころか、残飯の欠片もありゃしねぇ!』
ラギー?『これなら、呑気なファレナ王の方がマシだったっす!』
『『『そうだ!そうだ!』』』
シルバー『民衆は口々に不満を叫んでいるようだ』
ジャック『!?おい、王宮の外の群衆の中にラギー先輩がいるぞ』
ラギー『うわ、マジだ。あっ、近所に住んでるガキンチョやねーちゃんたちもいる!』
オルト『あれはNPC..レオナ・キングスカラーさんのイマジネーションによって作り出されれたラギーさんだね』
?『レオナ王の実力など、ファレナ王の半分にも及ばない!』
『『『そうだ!そうだ!』』』
?『自然を返せ!俺たちの国を..飯を返せ〜!』
ラギー?『もう王様なんかいらない!』
『『『いらない!いらない!』』』
次第に大きくなる国民の反逆の声に、レオナは辟易としながらも、玉座から一歩も動こうとはしなかった
レオナ『うぜぇ奴らだな..そんなにこの国が嫌なら出ていきゃいいのに、文句ばっかり言やがる』
キファジ『なんということを..民あっての王ですぞ!』