第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
?『おぉい、お前たち!活きがいい晩飯がいるんだ。料理するのを手伝ってくれ!』
?『ひひひひ!』
?『ははははは!』
ハイエナの闇たちは、まるで本物のハイエナの群れのように増えていき、ついにはこちらの帰り道を完全に塞いでしまった
オルト『兄さん!エマージェンシー!エマージェンシー!応答せよ!』
イデア『うぃ〜..って!?ちょっと目を離した隙にピンチに陥っとる!』
画面越しに映った緊急事態の光景にひっくり返りそうになりながら、イデアはカタカタとタイピング音を走らせ、王宮のプログラムを早急に書き換えていく
イデア『王宮の扉を解錠した!みんな中へ入って。扉の情報を書き換えて、闇の侵入を妨害する!』
オルト『了解!みんな、退散するよ!』
オルトの呼び声に全員急いで王宮へと走っていく。迫りくる闇のハイエナたちの声を背中で受けながら、イデアが解錠したという小さな扉を開け何とか中へと逃げ込んだ
イデア『扉の情報を解錠不可に更新..っと。オルト、現状確認』
オルト『はぐれた人はいないし、重症者もいないよ。サポートありがとう、兄さん』
耳を澄ませてもハイエナたちの声は聞こえることはなく、ようやく全員に安堵の時間が訪れた
グリム『ふぅ.. 助かったんだゾ』
『ここ、すごく暗い..ゃ..』
シルバー『レイラ、俺の手を。外ではもう陽が落ちたのだろう』
駆け込んだ部屋は明かりのないほぼ真っ暗な状態で、互いの姿もぼんやり程度にしか見えない。目を凝らして見渡しても、先程の近衛兵どころか人の気配は全くと言っていいほど感じられない
セベク『..王宮なのに、誰も明りを灯す者がいないのか?』
シルバー『確かに、近衛兵どころか使用人1人見当たらないのも妙だな』
誰もいないということに安心と不安が入り混じる中、ラギーはため息1つ吐いて隣に立つジャックへと鋭い視線を向ける
ラギー『もー、ジャック君!ああいう時は適当にヘラヘラして切り抜けるのが賢いんすよ。なんで出来ねぇかなぁ』
ジャック『うっ、だ、だけど、ナメた態度取られたままじゃいられねぇよ!』
ラギー『メンツで腹は膨れないっすよ。あと、セベク君も!』