第102章 *革命ビギニング(レオナの夢)*
ユウ『あらら、誰もいなくなっちゃった』
『みんな、何であんなに怖がってたのかな?』
セベク『人間どものおかしな様子もそうだが..ユウの言うようにラギー先輩の夢よりも明らかに都が寂れた様子なのがより気になる。若様の見せる夢は、幸せな夢であるはずだ。それなのに、なぜ都が寂れている?』
イデア『それ、拙者も気になってたポイント。他に気になることもあるし、少し調べてみるよ。オルト、あとは任せた』
オルト『了解。それじゃあまずは、王宮に向かってみよう。レオナ・キングスカラーさんは夕焼けの草原の第ニ王子。王宮にいる可能性が非常に高いからね』
シルバー『ああ、そうしよう。アズール、歩けるか?』
アズール『ええ、問題ありません。少し休んだらかなり楽になりました』
到着した時より幾分顔色の良くなったアズールがゆっくりと立ち上がるのを確認すると、街中の移動になるため、全員制服へと着替え王宮へと歩き出した
夕焼けの草原・王宮
王宮までの道はそれなりにあり、たどり着く頃には日はだいぶ傾き、これから雨でも降るのか黒く大きな雨雲が上空を覆っていた
初めて見る王宮は大きさも広さも凄まじかったが、気味の悪い威圧感に満ち溢れ、周りに生えている木々にはどことなく生気を感じられなかった
『ここが、レオさんのいるお城..?』
シルバー『前方に見えるのが王宮の入口か。ここまで門番や近衛兵などに1度も出会わなかったが..夕焼けの草原はとても平和な国なんだな』
ラギー『まさか。普段だったら、こわーいメスライオンたちが縄張を守ってて、小さいヤマネ1匹王宮には忍び込めないっすよ』
オルト『メスライオン..現在の夕焼の草原の近衛兵団長は、ライオンの獣人族の女性なんだね』
ラギー『そ。夕焼けの草原の女の子たちの憧れの的といえば、強くて勇敢な近衛兵団の女性団員。だから小さい頃から武術をやってる女の子も多くて、近衛兵団に志願するのも圧倒的に女性が多いすよ』
『女の子がお城守ってるの?カッコいい..』
ラギー『そうっすよ。この国にはカッコいい女の...子なのかな、あれは..とにかく、強くて怖い人たちがいるんすよ。もしかしてレイラちゃん、興味あったりする?』
『ある』