第101章 *奮起シーフ(ラギーの夢)*
オルト『それじゃあ、ラギーさんにはこの招待状を。時が来たら、マレウスさんとの決戦場へ招待するよ』
ラギー『おやまあ、こりゃまた立派な招待状。
マレウス..ぶるっ!マレウス・ドラコニア..うっうっ!名前を聞くだけで身震いしちまうっす』
渡された招待状を手にすると、いずれ訪れる強大すぎる相手との決戦を想像し、ゾワっと毛を逆立て身を大きく震わせる。そこには怯えや畏れの中に、そびえ立つ高い壁を討ち果たすという期待が滲み出ていた
ラギー『とんでもねぇ大物を狩ろうってんだから、大仕事を終えたご褒美はたっぷり頼みますよ!しししっ!』
オルト『ふふふ、決戦の日が楽しみだね』
その後、S.T.Y.Xから送られてきたダミーデータが投影されると、ラギーはマジマジと見つめながら、小洒落た制服に身を包んだ己の姿に"賢そうだ"と呟いた。しかし、やはりこっちの方が好きだと言って、着替え魔法でサッとナイトレイブンカレッジの黒い制服へと着替え直した
イデア『おっ、さすがは2年生。魔法で服を着替えられるんすな』
ラギー『オレ色変えとか着替え魔法は、飛行術の次に得意なんすよね〜!タイトなスケジュールでバイトをはしごしてる時とか、移動の途中にさっと着替えられて超便利なんすよ。
あとは怖〜いお巡りさんに追いかけられてる時とか....しししっ、やだなぁ〜冗談すよ!』
ユウ『いや、全然冗談に聞こえないんですけど』
『ラギさん..』
ラギー『レイラちゃん?どうしたんすか...っとと』
飛びついてきた体を軽々受け止めると、少し苦しく感じる力加減でギュッと抱きつかれ、背中に回った手は、ナイトレイブンカレッジのブレザーを握りしめ僅かに皺を作った
『良かった、やっと会えた。やっぱりラギさんはこっちの方がいい。夢じゃない、いつものラギさんが戻ってくれて嬉しい』