第101章 *奮起シーフ(ラギーの夢)*
ラギー『くそぉ..!まがいもんを掴まされたことも、勝手に寝かされてるのも許せねぇっ..!オレの時間を拘束すんなら、きっちり時給を払えってんだ!話はそれからっすよ!』
イデア『あ、じ、時給が発生してたらいいんだ..?』
ラギー『だって寝てるだけで時給発生するなんて最高じゃないすか。もちろん一生は困るけど』
オルト『このままじゃ、人間の平均寿命はゆうに超えた時間を魔法領域に閉じ込められる可能性もある』
シルバー『だから、俺たちはマレウス様に挑み、眠っている人々を解放するつもりだ。お前もついてきてくれるか、ラギー?』
その問いに袖で涙をぐっと拭うと、ようやくラギーは元の笑みを見せ勢いよく立ち上がった
ラギー『もちっす!ぜってーマレウスさんをぎゃふんと言わせてやるっすよ....
レオナさんが!』
ジャック『そこは"オレが!"じゃないんすか!?』
ラギー『だってオレみたいなチンケな魔法士がマレウスさんに挑んだって、鼻先にちょっと引っかき傷作るのが関の山っすよ。でもレオナさんだったら、尻尾の先くらい焦がせるんじゃないっすか?
で...レオナさんは、まだ起きてねぇの?』
オルト『うん。そしてレオナ・キングスカラーさんが現在どんな夢を見ているのかは不明..でも過去の経験上、寮長クラスの魔法士には、マレウスさんがゲームマスターを張り付かせて監視の目を光らせていることが多いんだ。攻略するなら仲間は多い方がいい。だから、先にジャックさんとラギーさんを起こしたんだよ』
ジャック『ふっ..そういうことなら、ラギー先輩以上の適役はいねぇな。毎朝レオナ先輩を起こしてるんすから』
ラギー『あの人、本当レイラちゃん以上に寝穢いから、勝率は6・7割ってとこすけどね』
『ぇ』
ラギー『んじゃ、気合い入れてオレらの王様を起こしに行きますか』