第101章 *奮起シーフ(ラギーの夢)*
?『うわっ!なんだ!?野生動物が急に学園内に入ってきたぞ!』
?『イボイノシシか?それとも育ちすぎたミーアキャット?』
甘くて瑞々しいフルーツに舌鼓を打っていたグリムだったが、その姿は瞬く間にラギーたちの目にとまってしまい、突然現れた見たことのない生き物に3人は騒ぎ始めてしまった
グリム『イノシシでもネコでもねぇ!オレ様はグリム様だ!』
ラギー『うわっ、よく見たら魔獣じゃないすか!だ、誰か警備員を!』
アズール『ああっ、申し訳ありません!それは僕の使い魔です!』
このままでは騒ぎが大きくなってしまう。その前にアズールはいち早く駆け寄り彼らの間に割って入ると、グリムの首根っこを掴み背中に隠した
ラギー『えっ、使い魔?』
アズール『ええ!僕たち、魔法士養成学校に通う学生でして、使い魔もまだトレーニング中なんです。普段の彼は非常に理性的で賢いのですが、美味しそうなフルーツには目がなくて..』
グリム『だって、ジャックの夢からずっと何も食べてねぇんだゾ!腹が減っちまった!』
セベク『だからといって、私有地内にある果物を勝手に食べていいわけがないだろう!』
ぐぅ〜〜〜〜〜〜っ
ジャック『...今の、セベクだよな?』
セベク『ち、違う!』
シルバー『間違いない。セベクの腹の虫だ』
『んふふ、お腹空いたよね』
セベク『違うと言ってるだろうがーー!』
恥ずかしさに真っ赤になって必死に否定すると、そのやり取りを見ていたラギーは途端に笑いが込み上げ腹を抱えて笑い出した
ラギー『ぶっ..あははは!そんなに腹が減ってるなら、いくらでも食べていいっすよ』
『『『『え?』』』』
ラギー『国立魔法士養成学校、アイボリークリフ・アカデミーは、学園内の食べ物は何でも、好きなだけ食べていいんす』
シルバー『しかし、俺たちはこの学校の生徒ではないのだが..』