第16章 *百獣コンフリクト*
サバナ寮生B『そう言わずに遊んでけって!』
サバナ寮生C『へへへ!狩りごっこしようぜ!勿論獲物はお前達だ!』
サバナ寮生A『っておいおい、そこの茶髪の後ろに隠れてるのって、あの人のお気に入りウサギじゃねぇか?』
サバナ寮生B『お?そりゃちょうどいいや!捕まえて献上すりゃ何か褒美もらえるかもな!』
ユウの背に隠れるレイラに目をつけたサバナ寮生達は、ギラギラと目を輝かせながらゆっくりと近づいてくる
『っ...ゃ...』
ユウ『レイラは渡さない...』
エース『デュース!』
デュース『あぁ...』
ケイト『嫌な予感しかしないけど』
レイラを守ろうとエース達もユウの近くへ集まると、四人でレイラを囲むように陣取る
レイラは迫ってくる寮生が恐怖となって体を震わせ、目の前のユウの服をギュッと掴む
レオナ『やめとけお前ら』
レイラの耳に聞き覚えのある低い声が聞こえ、ハッとしてユウの肩越しに目の前を見ると、空風に髪を靡かせながらレオナが立っていた。傍らには何時ものようにラギーが側についている
サバナ寮生A『レオナ寮長!』
サバナ寮生B『こいつら人の縄張りに土足で上がり込んでるんすよ』
サバナ寮生C『ちょっと痛い目見せてやりましょ~よ!へへへ!』
ラギー『あれ、君達食堂で会った人達じゃないっすか』
グリム『ああっ、オマエ!デラックスメンチカツサンド!』
ラギー『ちょっとちょっと。人の名前を勝手に美味しそうにしないでほしいっす。オレにはラギー・ブッチっていう男らしい名前がついてんすから』
レオナ『あぁ、よく見ればお前。植物園でレイラと一緒にいたやつじゃねぇか』
ユウ『あの人..』
『レ、レオさ...っや!』
恐怖の中現れたレオナに安心感を覚え、顔を見せようとユウ達の囲いから半身だけ抜け出す。だが、その隙にレイラは近くにいたサバナ寮生に手首を掴まれ、グイッと引きずり出されてしまった
ユウ『レイラっ!!』
デュース『しまった!』
エース『てめぇ!そいつを離せよ!』
エースが声を荒げ助けに行こうとするが、他のサバナ寮生が前に立ち塞がられる