第101章 *奮起シーフ(ラギーの夢)*
ジャック『ド..ド..ドリーム....
やっぱ言いたくねえ!』
セベク『軟弱者!そんなことでは急な敵の襲撃に対応できんぞ!』
ジャック『なんなんだよ、この..妹がガキの頃見てたアニメみてぇな呪文は!?』
ユウ『そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃん。言ってたらそのうち慣れてくるよ』
ジャック『くそっ、どうして俺がこんな..!』
『だってジャック、自分でお着替え魔法できないでしょ』
イデア『ヒヒヒ、そうそう。恨むなら自力でさっと装備変更できない、己の無力さを恨むんですな』
オルト『ジャックさんが着替えてくれないと、調査が始められないよ。さあ早く!』
ジャック『ド..ドリームフォーム・チェンジ..』
セベク『声が小さいっ!!!もっと堂々と!』
ユウ『セベクは声でかすぎ』
ジャック『ドッ、ドリームフォーム・チェンジ!!!』
急かす周りにおされ、激しい羞恥心になんとか打ち勝ち呪文を叫ぶと、ジャックの体は光に包まれ、よく着慣れた制服へと姿が変わった
ジャック『き、着替えられた。すげえ..けど、やっぱり呪文が屈辱的すぎる!』
セベク『ふん!手間をかけさせおって。着替えくらい3秒で済ませんか!』
グリム『最初の頃は呪文を唱えることを一番渋ってたやつがなんか威張ってるんだゾ』
シルバー『許してやってくれ。同級生が旅の仲間になってくれて、はしゃいでいるんだ』
『そうなんだ。セベク、可愛いね』
セベク『うるさいぞ、そこっ!それに僕は、はしゃいでなどいない!』
アズール『さて。着替えも終わりましたし、早速調査を開始しましょうか。夕焼けの草原出身者といえば、何人か心当たりがありますが..』
ジャック『俺が知ってるのは、レオナ先輩とラギー先輩だ』
セベク『僕のお祖父様も、元々は夕焼けの草原の生まれだ。温かい土地だとは聞いていたが、こんなに乾燥していて暑い国だとは..急に亜寒帯である茨の谷に移住されて、お祖父様はさぞご苦労されたのだろうな』
シルバー『あの仔猫を掲げている猿の像は、何なのだろう?』
アズール『周辺にはひれ伏した動物たちの彫像もありますね』