第100章 *飛翔インプレッション(ジャックの夢)*
シルバー『ああ。一緒に戦ってくれるか、ジャック』
ジャック『当然だ。マジフトといい、今回といい..負けっぱなしじゃいられねぇ!一発食らわせてやる!』
オルト『そうこなくっちゃ!それじゃあ、この招待状を渡しておくね』
ホログラムの招待状を手渡すと、これを持っていることでマレウスと戦えることに瞳を爛々と輝かせ、大事にズボンのポケットにしまいこんだ
同時にS.T.Y.Xから届いたジャックのダミーデータを出力されると、初めて自分を客観的に見たことで興味深そうに観察を始め、ここの筋肉や鍛え方が足りないと専門用語で語り始めた
グリム『でた〜。またハムとかエッグとかよくわかんねぇ話してんだゾ』
ジャック『ハムでもエッグでもねぇ!くだらねェこと言ってねぇで、てめーも腹筋ぐらいガチッと鍛えとけ』
グリム『なんだとー!うめーもんをたくさん食って蓄えたオレ様のゴージャス・ミートは、柔らかいからいいんだゾ!』
シルバー『よし。これで出発の準備は整ったようだな。そろそろ次の夢へ渡ろう』
アズール『ちょっと待ってください。まず酔い止めを飲みますから..』
セベク『......』
ジャック『..んだよ。物言いたげなツラして人の顔をじっと見やがって。喧嘩なら買うぜ』
『喧嘩はダメ』
ジャック『....』
無言で見つめてくるセベクに視線が気になり軽い威嚇のように問いかけると、すぐさまレイラの静止がかかりジャックは口を閉ざした
そんな様子を見ていたセベクは少しの間の後、僅かに怒りを秘めた瞳でゆっくりと口を開いた
セベク『僕は、卑劣な策で若様を陥れようとしたサバナクロー寮生たちを、絶対に許すつもりはない。ディアソムニアにも怪我をさせられた者はいたし、部活の先輩も狙われた』
『セベク..』
敬愛する主や身内が悪意に狙われたあの日を思い出し、内から湧き上がる怒りに顔を歪ませる。しかしジャックはそのことに反論するわけもなく、至極正論だと言うように頷いた
ジャック『..そう思うのが普通だろう』