第100章 *飛翔インプレッション(ジャックの夢)*
抑えきれない思いが次々とこぼれ出す。あまりに強い思いは次第に彼の視界を歪ませ、小さく光る粒が頬を滑り、ポタポタとフィールドに落ちていく
ジャック『けど..この学園に入学してすぐ、俺はあんたたちの最悪な計画を知った。悔しかった..勝利に固執するばかりに、あんたたちが本当の強さを捨てしまったことが!どうにかあんたたちの目を醒ましたかった。
でも、俺1人じゃ何もできなくて..!だから俺は、俺は..ううっ!』
レオナ?『ああ..ジャック。お前、目が醒めちまったのか..可哀想に。まぁ、いずれ分かっちまうことだ。頭のいいお前には、隠しておけないな..』
ラギー?『連中、ひでぇことしやがる。もう少しでジャック君は、最高のマジフト大会当日を迎えられたってのに!
ねぇ、ジャック君。もう一度眠っちまいましょうよ。現実に戻るのは、最高のマジフト大会を体験してからだっていいじゃないっすか?』
ジャックの覚醒に気づいた二人は、更に深い夢に堕とそうと甘い言葉で誘い始める。その姿は、足元から湧いた真っ黒な闇に包まれ、ジャックの周りにもドロドロとした闇が覆い始める
ラギー?『ほら、仔犬(パピー)ちゃん。いい子だからこっちにおいで。しししっ!』
ジャック『..ここにいれば..俺は、最高のマジフト大会を体験できる?』
その言葉に一瞬瞳が揺らぐ。先程まで見ていた幸せな夢の続きが見られるという闇ラギーの甘言に、ジャックの足が一歩前へと踏み出そうとしていた