第100章 *飛翔インプレッション(ジャックの夢)*
アズール『僕の有能さがよく分かっていただけてるようでとても嬉しいですよ。貴女も、段々と"人の使い方"が分かってきましたね』
『んふふ..』
アズール『ふふふ..』
イデア『二人とも笑ってる顔が悪どすぎて草。アズール氏から変な影響受けちゃって、ヒロイン氏可哀想過ぎるでしょ』
セベク『そんなことより、練習試合には漕ぎつけたが..本番はここからだぞ』
オルト『うん。7人いないと試合にならないから、兄さんにはホログラム姿になってもらったけど..』
イデア『モデルデータが甘いから、物理演算もコリジョン判定もガバガバ。ディスクを受け取ることすらできないんで、マジで置き物かなんかだと思ってくだされ。ユウ氏がフィールド上に置かれた三角コーン1号なら、拙者は三角コーン2号っすわ』
ユウ『どうもー、三角コーン1号でぇす』
『え、私がユウかお月さまの代わりに入れば、どっちかが無理して行かなくても..』
イデア『あー..悪いけど、ヒロイン氏は今回は外野というか観客に回っててくれる?』
『!...なんで?』
イデア『この作戦はジャック氏をオルトに集中させることが重要。よって、1番イレギュラーで目立つ君が試合に出られるとジャック氏の注意が散漫になって成功率が下がる。なので、君にはフィールドの端っこで大人しくしててほしいんすわ』
『......役に立たないから』
遠回しに戦力外通告を出されたように思い、小さな兎耳がシュンと力なく倒れていく。俯いて落ち込んでしまったレイラに、慌てて隣にいたアズールとオルトがその背中と肩を擦る
アズール『違います。誰もそんなことを言ってませんよ』
オルト『そうだよ!もう、兄さんってばそんな伝え方じゃ"役に立たないからあっち行ってろ"っていう風にしか聞こえないじゃない!』
イデア『え、せ、拙者はそういうつもりで言ったんじゃ..』
ユウ『よーし、叩き割ってやるから本体(タブレット)出してくださーい。クソ根暗陰キャ先輩』
オルト『わああ!シルバーさん、セベクさん!ユウさんを押さえて!』
シルバー『分かった!』
セベク『おい、大人しくしろ!この馬鹿力が!』
ユウ『ちょ、離せやゴラァ!!』