第100章 *飛翔インプレッション(ジャックの夢)*
ただでさえ実力者揃いの寮長達の中でも上位に君臨するレオナの能力を持った闇。そこにジャックの強い憧れという後押しがかかったことで、単純な戦闘ではこちらに勝ち目は一切なかった
出来るだけ戦闘をせずに、夢の主であるジャックを目覚めさせつつ、闇レオナを弱体化させる方法が必要となり、何か良い案はないかとうんうん唸る
『..ねぇ』
アズール『どうしました?』
『ジャックたちとマジフトしたらどう?何か思い出すかも』
アズール『えらく唐突なことを言いますね。それで彼を覚醒させられるんでしょうか?』
イデア『マジフト....あっ。ヒロイン氏、その案いただきですぞ。ちょっと全員の耳を拝借してもよろしいか?』
何か閃いた様子のイデアのタブレットの元に全員が集まると、サバナクローの獣人たちに聞こえないようにヒソヒソと小声で話し始めた
イデア『こんなのはどうでござるか?』
ごにょごにょ.....
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イデアからの作戦を聞いた一同は、服装を運動着に着替え観客席を降りると、サバナクロー寮の元へと近づいていく。練習で白熱していてこちらの姿に気づいていないのか、目もくれずもうワンゲーム始めようと活気づく
ユウ『よし。レイラ、ちょっと耳塞いでてね』
『ん』
小さな兎耳を手で押さえたのを確認すると、ユウは思いっきり息を吸い込むと、サバナクロー全員に聞こえるような特大の大声をあげた
ユウ『スゥーーーー
たぁぁぁあのもぉぉぉ〜〜〜〜〜〜っ!!』
『『『『!!!』』』』
突然の大声にビクッと肩を跳ねさせ、彼らの視線が一斉にこちらへと向けられる
アズール『叫ぶ必要ありました?』
ユウ『あースッキリした』
ジャック『うるせーな。なんだ、てめーらは?』
グリム『オレ様たち、チーム・オンボロはサバナクロー寮にマジフトの練習試合を申し込むんだゾ!』