第100章 *飛翔インプレッション(ジャックの夢)*
ユウ『グリムもセベクも言ってることほぼ一緒じゃん。まあ間違いでないからね。いけ好かないしい腐ってるけど、戦力としては申し分なし』
アズール『あなたねぇ..』
『えと、えとね..つまりみんな、アズさんはすごく強くて頼りになるから、いてくれると安心するって言いたいの..多分』
アズール『きちんとしたフォロー、ありがとうございます。ですが、出来れば最後まで自信を持って言ってほしかったですね』
『ごめん..』
アズール『いいですよ。貴女は勿論、本気で僕のことを戦力として頼りにしているでしょう?』
『ん』
迷いなく頷かれ、期待されて嬉しく思う反面、自分の悪性を忘れて純粋に期待する姿に呆れたような笑みを浮かべ、静かにその頭を撫でた
イデア『そ、そもそも..アズール氏は現実とかけ離れた夢を破綻なく構築できるくらい、イマジネーション強度は高い。サポートなしでも外見の最構築くらい楽勝でしょ。じゃなきゃ..運動部の花形選手になって、珍妙な必殺技名を真顔で叫ぶなんてできませんわ。ひひひっ!』
アズール『は?え?必殺技..あっ!!』
その時全員の脳裏に、夢でのアズールの姿が蘇る。人魚の世界の花形スポーツ"コーラル・ラッシュ"。そのチームのリーダーとして試合中に見せた必殺シュートを思い出し、アズールの顔面は徐々に青くなり始めた
ユウ『ん"っはは!あれ、もしかして思い出せません?じゃあ再現してあげましょうか?
ん"んっ!..クラーケン・ショットォォオオ!』
アズール『うわあああああ〜〜〜!!!』
『似てた、上手』
ユウ『あははっ、ありがと』
イデア『その証拠に、拙者のタブレットの背面にはデカデカと某スター選手のサインが..』
アズール『は、は、恥ずかしすぎる!!すぐに消します。消させてください!!』
自分のイキった姿を思い出し、すぐさまイデアのタブレットに近づくと、裏に書かれたサインを手袋を嵌めた手で勢いよく擦り消し始める
水でも消えないペンを使ったせいか、いくら擦っても消えず、なんとか消そうと力が強めていくと、あまりの摩擦にタブレットの背面が摩擦熱で温度上昇してきていた