第100章 *飛翔インプレッション（ジャックの夢）*

アズール『またわけがわからないことを。第一、視聴者はあなたくらいしかいないでしょう』


イデア『S.T.Y.Xのスタッフも24時間見てる。そしてS.T.Y.Xのスタッフはギーク揃い。あとはお察しくだされ』


オルト『ジェイドさんとフロイドさんも気に入ってくれたよ』


アズール『フロイドはまだ分かりますが、ジェイドもですか？』


オルト『逆にジェイドさんの方がイキイキと呪文を唱えてた気がするけど..』




『アズさん、アズさん』


アズール『？はい、どうしました？』


『えっとね、私もまだお着替えの魔法使えなくて..でもね、お月さまの"ぷろぐらむ"？ってすごいんだよ』


見てて、と少し離れペンを翳しながら例の呪文を唱える。すると、実験着や運動着に次々と姿を変えていき最後に制服へと変えた


『ね、どう？』


アズール『..可愛い。


っ、ではなくて..術式の凄さは分かりましたが、問題は呪文の方でなんですよ』


『？この呪文、私好きだよ』


アズール『え』


『分かりやすいし、なんか"変身してる"って感じがするから』


アズール『そ、そうですか..』


イデア『ふひひ。ヒロイン氏、分かっておりますなぁ。ほんとならヒロイン氏だけ制服とか実験着とかの他に、専用のコスチュームとか着てほしかったけど、時間もデータも押してるんでそれはまたの機会に...』





シルバー『そういえば、アズールはいつの間にか人魚姿ではなく寮服姿になっていたな。自力で変身できたということか？』


アズール『僕の夢の世界が崩壊し、深淵に飲み込まれた時にはすでに、これは悪夢であるという情報を得ていましたから』


シルバー『一刻を争う中で、自分が置かれた状況を冷静に把握し、行動できる奴はそういないだろう。さすがだな、アズール』


グリム『ほへぇ〜。そういやジャミルも"アズールは腐ってるけど寮長だし使える"とか言ってたっけ』


アズール『腐っ..クラスメイトに対して酷い言い草ですね』


セベク『こら、グリム。誤解を招く言い方はよせ。ジャミル先輩は.."アズールはいけ好かないが、腐っても寮長。仲間にすれば戦力になる"と言ったんだ！』


オルト『その通りなんだけど、全然フォローになってないよ、セベクさん』