第99章 *追跡マーメイド(アズールの夢)*
フロイド『ちなみにぃ、一発でもヒビ入ったらその瞬間にアズールのことマジで沈めるつもりだったから、オレたち♪』
にっこりとしているがその目は全く笑っておらず、あの時二人が暴れ出して自分の注意が逸れなければ、レイラを失っていたかもしれない未来に酷く戦慄した
アズール『あ、ああ..僕は、なんてことをしようとしたんだ。散々救われておきながら、何も返せずに彼女をこの手で..』
今はない自身の八本の足を恨めしく思いながら奥歯を噛み締め、自分の行いに後悔と怒りが募る
ユウ『よーし。なれば残された道はただ一つですね。覚悟してくださいよ、先輩』
シルバー『よせ、ユウ。幸いエアドームは壊れなかった上、レイラにも怪我はなかった。したことへの後悔する気持ちがあるならば、まずは謝ることから始めればいい』
セベク『ふん、謝った程度で済めばいいがな。こいつは案外根に持つタイプだぞ』
グリム『にゃはは、さすがケイケンシャは違うんだゾ』
セベク『うるさいぞ、グリム!』
ジャミル『どのみち、まずは謝らなければ始まらない。それで報復が返ってくるなら、それは甘んじて受けろ』
アズール『..ええ、そうですね。過ぎたことを悔やむのも、自分の過ちに打ちひしがれるのも後回しだ。今は誠心誠意、謝罪して許しを請わなくては。
彼女に嫌われるのは、何が何でも嫌ですから』
"危ないから少し離れていてください"と、また拒絶の雷撃が飛んでこないとも限らないため、他の全員を後方に避難させると、アズールは1人怯えるレイラへとゆっくり近づく
アズール『レイラさん』
『...ぅ、ぅぅ..』
アズール『そのままで構わないので、僕の話を聞いていただけますか?』
『...ん』
アズール『ありがとうございます。
では、まず.....申し訳ありませんでした』